連日の真夏日だったが、9日のボートレース多摩川は午後には気温が35度を超え、猛暑日となった。多摩川水面で開催されている「プレミアムG1・第34回レディースチャンピオン」。女流レーサーたちによる熱いロングシリーズも、いよいよ10日、ファイナルバトルを迎える。優勝賞金は1100万円。
激闘だった準優勝戦を勝ち上がり、見事優勝戦へ駒を進めたのは以下の6人。
<12R 優勝戦>
1号艇 守屋 美穂(岡山支部)31歳
2号艇 平山 智加(香川支部)35歳
3号艇 細川 裕子(愛知支部)38歳
4号艇 櫻本あゆみ(東京支部)32歳
5号艇 小野 生奈(福岡支部)31歳
6号艇 水野 望美(愛知支部)31歳ファイナルシックスは30代の女流巧腕たちが勢ぞろい。中でも1枠を勝ち取った守屋美穂【写真上】の今節の充実度は光る。ここまで7走して舟券絡みを外したのは1回のみ。4日目で5枠の時に、まくり差しに行ったが展開向かずの4着だけだ。ハイレベルのレース足を準優まで終始安定して保ってみせ、コーナー随所でのハンドルさばきも実に光った。
優勝戦の共同インタビューでも守屋は落ち着いたモノ。相棒の26号機に対しては、出足中心に上位として信頼のコメント。今節のシリーズの流れについては「無観客戦(大幅な入場制限)というのもあって、あまりG1という感じがしませんでした。記者の方たちもソーシャルディスタンスを守ってくださって、いつもみたいにワッと一斉に皆さんでいらっしゃるみたいな感じではなかったので、いつもよりリラックスしてレースに挑めました(笑)」。記者たちをチクッと刺しながらも、一同の笑いを誘うコメント、気持ちの余裕を感じさせる表情だった。守屋はここを勝てばG1タイトル戦の初優勝。新クイーン誕生の時が間近に迫っている印象だ。
《優勝戦の舟券的な見どころ》
イン守屋のレース足は完調に近い。今年のイン戦の精度も43戦して33勝と、かなり信頼度が高い。順当に行けば逃げ決着というムードは濃い。ただ、穴的視点で守屋のレース状況を観察すると、今節唯一の弱点はスタートの部分。節間平均コンマ18のスタートタイミングはファイナルメンバーでは最も大きい数字だ。ここに対して、センターから快パワーを駆使できる細川裕子や、今節2度の4カド強襲勝ちを見せている櫻本あゆみらが仕掛けて全速攻撃に出ると、守屋にも一分のスキが生まれそうだ。乱れた1マークの展開を前提にすると、差してからのバックの伸びが強力な平山智加【上の写真左】の浮上というビジョンも生まれる。または、5枠の小野生奈【上の写真右】も「エンジンはパワフル。今節は4コースから櫻本さんがいいレースをしているので…、自分も攻める気持ちで行って、うまく展開を突きたい」と語った、まくり差し一撃で自らの勝ち筋をしっかり描けているだけに、小野が穴の使者となるケースはあるかも。さらに、準優で逆転2着だった水野望美は、競っても追いつけると内心思っていたという仕上がりの良さが魅力。しかも多摩川は初1着、初優勝の地。
yahoo
若手がもっと活躍すると思ったが、中堅が意地を見せたな!!
F2の大ベテラン日高逸子グレートマザーも頑張っていたし。女子戦が人気な事がよくわかる。