ボートレース若松のSG「第48回オールスター」が25日、熱戦の幕を開ける。前検日の24日にはエンジン抽選、スタート特訓などが行われた。
もちろん今大会の主役は5年連続ファン投票1位で選出され、初日ドリーム戦の1号艇に座る峰竜太(36=佐賀)だが、忘れてはいけないのが“純”地元開催に燃えるボートレース界のエンターテイナー・西山貴浩(34=福岡)だ。
「ずっと地元としてやってきた若松でのSG。それもオールスターなので今年のピークというよりも、選手生活のピークだと思っています。自分が選手をやっている間に、また若松でオールスターがあるとは限らないですからね。しかもファン投票2位。ファンの皆様には感謝しています。やっちゃりますよ!」と、気合は間違いなく節一だ。
前検日はその強い気持ちを隠すように、博多名物『二〇加せんぺい』のマスクを付けて登場し、陸の上を盛り上げた。
ただ、エンジン抽選で引き当てた相棒55号機は2連率28・8%で近況も中堅あるかどうか。スタート特訓でも動きは劣勢で「前回のゴールデンウイークの感じにプロペラを叩いたけど、良くないですね。下がっていたし、行き足からちょっと弱そうなので、いろいろ考えないと…。もう、本体の整備をします」と早々と本体整備に着手した。
「最近はボロいエンジンばっかり引いているので、整備には慣れてますよ」と、磨き抜かれた整備力を発揮して、ドリーム戦までには底上げを果たすはずだ。
「ちょっと苦しいエンジンですけど、できることは全部やります。スタートもぶち込むつもりです。優勝したら選手を辞めてもいい、というぐらいの気持ちで走ります」と決意表明。地元水面で躍動する姿に期待したい。
自己最多の2万9068票を集め、堂々たるファン投票2位でSGドリーム戦初出場。いつも爆笑パフォーマンスを忘れないボート界ナンバーワンのお祭り男、西山貴浩(34)=福岡=をファンは強烈にバックアップしてくれた。
「投票してくれたすべての人に感謝。うれしいし、感謝しかない」
48回目を迎えるオールスターだが、若松では初。北九州市出身の西山にとって3場ある福岡県の中でも純粋なホーム。開催決定直後から「絶対に出たいと思っていたし、ここにかけてきたから」と待望の大舞台を前にファイティングポーズを崩さない。
意気込む西山にボートの神様は試練を与えた。引き当てたエンジンは2連対率30%を割る低調の55号機。スタート練習でもやや劣勢で「行き足から弱そうだった。ゆっくり下がっていたので整備する」と苦々しい表情。それでも「苦しいエンジンだけど、できることは全部やっていく」と積み上げてきた自分のノウハウのすべてをぶつけ、逆境を乗り切る気迫を伝えた。
ドリーム戦は好枠の2号艇。進入で松井の前付けが予想されるが「もらうのは好きだが、譲るのは嫌い」と2コース死守の構え。昨年初出場したグランプリのウインドブレーカーに初めて袖を通して挑むという大一番。目指すはトップゴールのみだ。
さあ、地元「西山貴浩劇場」の始まりだ。西山貴浩(34=福岡)は、ファン投票2位で初のオールスター、ドリーム戦に挑む。
「投票してもらった2万9068票に感謝します」が第一声だった。前検気配はひと息だったが、「やれることは全てやる。地元でオールスターが決まった時から、ここにかけていた」と、初めてSGグランプリのカッパを着込んで奮闘する。
今大会に懸ける思いは誰よりも強い。ボートレース界のエンターテイナー西山貴浩(福岡)がホーム水面での大一番に燃えている。
「若松でオールスターが決まったときからここに懸けている」
自己最多の2万9068票のファン投票を集め、ドリーム戦は2号艇から始動する。昨年は9月の徳山ダイヤモンドカップで悲願のGI初制覇を飾ると、12月の平和島グランプリでは初出場で優出(5着)。今年に入っても1月の江戸川65周年で2度目のGI制覇を成し遂げるなど勢いを持続して乗り込んできた。
2連対率28・8%の55号機に前検気配はひと息だったが、「苦しそうなエンジンだけどできることは全部やっていく」。執念の整備で立て直してくるはずだ。
1枠・峰、2枠・西山の並びは昨年のグランプリ優勝戦と同じ。当時は峰の逃げを許したが、“打倒・峰”と対抗心を燃やすだけに、今度こその思いだ。地元ファンの声援を力に変えて、絶妙な差しハンドルを繰り出して、白星発進を狙う。