◇西山貴浩(34)福岡支部97期
22日に熱戦の火ぶたが切られるボートレース児島のSG「第31回グランドチャンピオン」。SGで結果を残したレーサーが集結するとあって「SGの中のSG」とも呼ばれる大会だ。初日12Rには選考順位トップ6によるドリーム戦が行われ、昨年4月から今年3月までのSG戦線を盛り上げたトップレーサーが激突する。カウントダウンコラム第2回は5月の若松オールスターに続くドリーム戦出場となる西山貴浩にスポットを当てた。
選考期間中のSG8大会全てに参戦し平和島グランプリ優出、鳴門オーシャンカップと蒲郡チャレンジカップで準優進出。他の5大会は予選敗退となったものの、節間未勝利に終わったのは下関メモリアルだけだった。
グランプリ出場に向け「チリも積もれば山になる。チリツモ作戦ですよ」という戦略を掲げている。今回もSG戦線で飛び抜けた成績を残したわけではないが、コツコツとポイントを積み重ねる、まさに「チリツモ作戦」で選考順位6位=ドリーム戦6号艇を手に入れた。
前回SGの5月・若松オールスターに続くドリーム戦出場。「やっぱりドリーム戦に乗れるのは大きいですよ。点増しがありますからね。それに今回は6号艇。点増しのあるドリームで不利枠の6号艇を消化できるのも大きいですね」と声を弾ませる。
通常の予選より着順点が高いドリーム戦。特に6着の場合、通常なら1点のところがドリーム戦では5点となる。不利枠の6号艇で大敗したとしても通常レースの4着(4点)以上のポイントをゲットできるだけに〝ウマ味″はたっぷりだ。
さらに、ドリーム戦出場選手は初日、12R1走のみ。「初日は12Rまで時間がある。じっくりと調整できる。これも大きいですよね」と仕上げの面でもメリットは大きい。
今年の最大目標として不退転の覚悟で臨んだ地元・若松オールスターでは凡機に苦労しながら何とか準優に駒を進めた。「勝負をかけた若松のSGで、あのエンジンを引いちゃうんですからね」と抽選運の悪さを嘆くが、前走の福岡GⅠ68周年記念では中堅級のエンジンながらも「久々にまともなエンジンを引けました」とやや上向き。しっかり優勝戦に駒を進めリズムもまずまずだ。
ただ、エンジン抽選に関しては「もう悪いエンジンを引くことには慣れました。悪いエンジンなりに何とかして戦いますよ」と〝悟りの境地〟に到達。磨き上げられた調整力でカバーするつもりだ。
「オールスターでは何とか優出したかったけど、できなかった。ファン投票で1票を入れてくれたファンの皆さんへの恩返しができていません。今回こそファンの皆さんに恩返しをします!」
目指すはSG初優勝。熱い思いを胸に児島に乗り込む。