【仲間たちの絆〜レーサーズ〜】師弟、グループ、同期同支部、親子、兄弟姉妹…。ボート界の様々な人間関係をクローズアップする「レーサーズ~仲間たちの絆~」第7回はトップレーサー・峰竜太(33=佐賀・95期)を師匠とする佐賀支部のグループが登場。師匠・峰は7人の弟子たちに何を伝えようとしているのか――。
峰には揺るぎない信念がある。
「ボクはレーサーをやる上で“強くなりたい!”という気持ちがないと絶対にダメだと思っているんです。その気持ちがなければ成長しない。もちろんボク自身も今でも“もっと強くなりたい”と思ってやっている。どんなにうまい選手でも、その気持ちがない選手は絶対に認めません!」
現在、峰に師事するのは山田康二、上野真之介、高田明、吉田祐貴、安河内将、牧山敦也、安河内健の7人。その弟子たちにも“気持ち”を叩き込んでいる。
「まずボクが弟子に求めるのは“強くなりたい”という気持ちを持ち続けろということです。例えば“自分にはできない”とか“これ以上は無理”とか、やる前から逃げるようなことを言うのは大嫌い。そういう姿勢、態度が少しでも見えたら厳しく言いますよ」
一方、技術面ではデビュー以来14年間をかけて培ってきたノウハウを惜しみなく伝授している。
「技術的なことはレースや練習でボクがやっていることを見て吸収してほしい。ボクはずっと自分でいろいろなことを試しながら“これ”というものをつかんできた。今、ボクがやっていることを見本にしてくれればボクのように試行錯誤に何年も費やさなくてもいい。効率的にレベルアップできる。分からないところを聞いてきてくれれば、それにしっかり答える。こっちが気づいたことがあれば、こちらから言うこともあります」
ボートを離れれば楽しい遊び仲間だ。
「なかなか全員が集まるということはないけど食事をしたりしますね。安河内将とはよくサーフィンに行きます。その時はボートの話は一切しない。ひたすら楽しむだけ」
こんな師匠を弟子はどう見ているのか。安河内将は「背中で引っ張る感じですね」。吉田祐貴は「ボクはすごくプレッシャーを感じてしまうタイプ。だから“レースを楽しめ。オレも楽しんでいるんだから”と言ってもらいます」。
師匠・峰の夢は師弟対決だ。「みんながレベルアップして同じ土俵で戦えるようになってほしいですね。みんなまだまだうまくなれるし、自分ももっと上を目指している」。もちろん弟子たちも「少しでも峰さんのレベルに近づきたい。それが恩返しだと思っています」。峰軍団がSG、GⅠ戦線を席巻する日も遠くはない。
◇峰竜太 33歳。95期。2004年11月デビュー。A1。通算56V(GⅠ・8V、SG・1V)。
◇山田康二 30歳。102期。2008年5月デビュー。A1。通算17V。
◇上野真之介 30歳。102期。2008年5月デビュー。A1。通算11V。
◇高田明 33歳。107期。B1。2010年11月デビュー。通算3V。
◇吉田祐貴 32歳。111期。B1。2012年11月デビュー。優勝なし。
◇安河内将 28歳。111期。A1。2012年11月デビュー。通算1V。
◇牧山敦也 22歳。120期。B2。2017年5月デビュー。優勝なし。
◇安河内健 23歳。122期。B2。2018年5月デビュー。優勝なし。
東スポ
本当に峰竜太は強いからな、弟子もやる気が出るし強くなるだろう。
良い師匠、良い上司がいれば組織は強くなる。どこの世界も一緒。
上がどうしようもないと下が苦労する。