こんにちは、峰竜太です。いよいよ、グランプリが始まります。僕の素直な気持ちを読者のみなさんに伝えたいと思っています。最後まで軽~い気持ちで、楽しんでください。
まずは僕のあいさつ「アロハ~(ALOHA)」から。最初は軽いノリで使っていましたが、深い意味を知り、もっと、たくさんの人に広めたいと思いました。AKAHAI=思いやり、LOKAHI=協調性、,OLU,OLU=喜び、HA‘AHA‘A=謙虚、AHONUI=忍耐。人間関係の全てが詰まっていて、今では大好きな言葉です。
平和島は約3年ぶりに走ります。前検では、スタートがしづらかったし、エンジンも乗りづらさがありました。じっくり調整できるアドバンテージを生かして、ひとつずつ課題を解消していきたいです。
初日の朝、丸野(一樹)選手と足合わせをしました。自分の方がちょっと分が良かったです。ペラ調整の効果で乗れるようにもなっていました。前検日に全速ターンを試みて、派手にコケそうになったのとは大違いです。しかも、目の前にいたハトを避けようとして、転覆しそうになったんです。あのハト、鍋にして食ってやろうかな(笑い)。
僕は、ボート界のNO・1を目指しています。何をもってNO・1なのか? 勝率や優勝回数などの数字、また、ファンの評価も大事ですが、一番は自分がそう思えるかどうか。今はまだ、胸を張ってNO・1とは言えません。でも、自分の人生なので、人のまねはしたくない。レースだけでなく、ユーチューブの配信でも自分のありのままを出そうと思っています。オリジナリティーを大切に、オンリーワンの存在になりたいです。
いよいよ、本番が始まります。初戦は1枠ですが、住之江と違って、平和島のインコースは本当に難しいです。1Mで同体でも、3割ぐらい、まくられるイメージがあります。3割って相当な数字ですよ。かといって、全速ターンでも差されます。慎重になり過ぎず、精度のいい、逃げられるターンをしないといけません。そのための調整だけでなく、イメージ通りに体を動かせるように、準備をしたいと思っています。
ここ1年ぐらい、宿舎で本を読むことが増えました。漫画も読みますが、自己啓発本や、ビジネス書が多いです。最近、読んだ中では「夢をかなえるゾウ」が面白かった。ためになることが多く、影響を受け、生き方が変わりました。1年前まで読書の習慣が全くなかった僕が言うのもおこがましいですが、本はすごくいい! みなさんも、読んだ方がいいですよ(笑い)
初戦を乗り切れました。1Mは耳を澄ませ、深谷(知博)選手の気配に注意を払い、1度、しっかり落として、うまく合わせて握れました。枠番抽選は1(枠)と6(枠)がよぎったけど、白玉が出た瞬間、「シャッ!」と思わず、声が出ました(笑い)。深い進入は何とも言えませんが、TR2nd2回戦12Rも、出たとこ勝負でいきます。
デビューして約16年がたちました。まだ引退はしませんが、今は、45歳を引き際と考えています。SG級の実力がなくなったら、やめようと。その年齢までは経験値などで実力を維持できると思います。やめた後? ボート業界からは完全に離れます。ターンしてない僕なんか、ポンコツですから。やりたいことはいっぱいあるし、いろいろな方法で、九州を盛り上げたいですね。でも、ボートレースは大好きです。よそ行きの言葉ではなく、自分の言葉でしゃべっていいのなら、解説も悪くない(笑い)。
2戦目も勝つことができました。お客さんの声援がすごくて、ゴール後はガッツポーズをしました。無事故完走で優勝戦1枠が決まったけど6着で優勝戦に乗るより、1着で乗りたい。事故をしないように注意を払いながら3連勝を狙います!
僕はサッカーの本田圭佑選手が好きです。ビッグマウスでたたかれやすいけど、強気の言葉とプレーでファンの心をつかんでいる。プロとして自分もそうありたい。ファンのために、できる限り派手なレースをして、舟券に絡み、その中で、お金を稼ぎたい。以前、この考え方を服部(幸男)さんに話すと、「すごくいい。キャラ的に竜太にしかできないよ」と言われ、うれしかったのを覚えています。展開に恵まれた勝ち方に対して、インタビューで「(勝因は)展開です」と謙虚に答えることもいいけど、僕は自信を持って、「天才です」と返したい(笑い)。(ボートレーサー)
3戦目は6着でした。スタートが行けなかったし、守りに入った部分がありました。優勝戦は気持ちを切り替えます。平和島のインコースは難しいと感じていたけど、2度経験して、レバーを落とすタイミング、握るタイミング、また、幅の取り方など、いい感じでつかめています。スタート、ターンでミスをせず、2度目の優勝をつかみます。
2年前、初めてグランプリを勝った時は、車を買いました。ベンツのゲレンデ、色は特別仕様でマットブラック。これが格好いいんです! みんなにも褒められて祝勝会で展示しました(笑い)。でも、あまり運転はしていません。すごく、車が好きというわけではなく、一目ぼれで買っちゃいました。だいたいは、ガレージに置いたまま。日頃はハイエースに乗っています。
今後、計画しているのはカラオケ部屋です。自宅の横に土地を買い、そこに来客用の別宅を建てたいと思っています。予算は●●●●万円(秘密)。一括で払いますよ。今の家は広いけど、家族もいるし、高級な家具を買っても、子供が鬼滅(の刃)のシールをベタベタ貼ってしまうので(苦笑)。コロナ禍が終わった後には、みんなでワイワイと楽しみたいと思っています。(ボートレーサー)
ファンの皆さん、熱い応援、本当にありがとう! 峰竜太(35=佐賀)が、究極のコンマ01トップスタートを決めて逃げ、2年ぶり2度目、選出1位から史上4人目のグランプリ制覇。見事に優勝賞金1億円をゲット。再び歓喜の涙を流した。同時に通算4度目のSG優勝を飾った。2着は寺田祥、3着は松井繁が入った。また、シリーズ戦は深川真二が差し、またも平和島で2度目のSG優勝を挙げ、6年ぶりの平和島グランプリは佐賀勢が完全制圧した。
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優勝できました! 2年前とは違って(周囲に)期待されての優勝戦だったので正直、重圧がありました。しかも、平和島の水面、風、さらに進入と、負けてもおかしくなかったけど、それを言い訳にしている自分に気づき、絶対に負けたくないという気持ちが沸いてきました。スタートが早いのは分かっていました。展示はフライングで、その展示と同じタイミングで起こしたけど、絶対に全速で行くと決めていた。「正常」のランプが付いた時、勝ったと思いました。
また、泣いちゃいました(笑い)。ピットに引き揚げると、真二(深川)さんがめちゃめちゃ笑顔で。それを見ると涙があふれてきた。ウイニングランでもファンが一番前まで来て手を振ってくれて…。みんなの気持ちが伝わってきて、涙が止まらなかった。
今年は11月ぐらいから成績が悪くて、ファンから「リズムが良くないですね」と言われたこともあります。自分が過剰に警戒され、5対1で走っている感覚のレースもありました。今まで松井(繁)さんが味わっていたものが、自分に来ている。でも、この試練を乗り越えれば、さらに強くなれると思い、絶対に打ち勝とうと決意しました。勝率、優勝回数の記録更新は、もう、僕以外にはできないと思う。そんなことを気にしているのは、全選手で自分1人だけど、1人だけでも戦っていきます。
もし、僕の姿を見て、選手になりたいと思ってくれる人がいれば、うれしいです。夢は簡単にかなうものではないけど、何事も、それ相当の覚悟で、成功体験を積み重ねれば、実現に近づきます。僕自身の実力は、今がピークに近いかもしれません。でも、日々、自分をアップデートすることを忘れずに、ボート界を背負っていきます。
といっても、プライベートも結構、忙しいので、せめて、1日ぐらいは、こたつに入って、子供と笑い合いたい(笑い)。これからも、レースで感動を、ユーチューブで楽しさを、もっと、ボートレースを、峰竜太を、世の中に広める活動をしていきたいです。読者のみなさん、応援、ありがとうございました。楽しい年末年始を過ごしてください。それでは、アロハ~~!