ボートレース界の2月の風物詩、全国6地区のG1戦・地区選手権競走が20日の四国を最後に幕を閉じた。九州は峰竜太、関東は桐生順平と大本命の優勝。中国は茅原悠紀が相性抜群の徳山で制し、近畿の馬場貴也はG1戦2勝目。四国は絶好調の興津藍が3回目のチャンプに輝き、東海の松尾拓だけがG1戦初優勝という結果だった。
3月に福岡で開催されるSG戦「第56回ボートレースクラシック」には地区選手権の優勝者に出場権が与えられるが、桐生順平と松尾拓の2人は地区選手権優勝で出場権を得た。ほかの優勝者4人はいずれもすでに権利を持っていたので、予備の選手から北村征嗣、岡村慶太【冒頭の写真】、下條雄太郎【写真下】、田中和也の4人が繰り上がり出場の見込み。正式発表が待たれるが、北村、岡村、田中の3人はうれしいSG戦初出場になりそう。
ボートレースクラシックはレディースチャレンジカップを除くG2戦以上の優勝者とグランプリの優出者に優先出場権が与えられ、残る出場枠は一般戦の優勝回数上位者。最近5年間の地区選手権終了後の最終的な52番目のボーダーは次の通り。
2020年 西山 貴浩 優勝5回 勝率7.01 V5は4人脱落
2019年 池永 太 優勝5回 勝率6.95 V5は3人脱落
2018年 大賀 広幸 優勝5回 勝率7.19 V5は5人脱落
2017年 前本 泰和 優勝4回 勝率7.52 V5は全員出場
2016年 角谷 健吾 優勝5回 勝率7.27 V5は4人脱落2017年だけはすでに権利を持っていた選手のF休みなどが多く、予備10位だった前本泰和が最後の出場権を得たが、例年、優勝5回で勝率7点前後がボーダー。しかし、今年は地区選手権前に優勝5回で出場が決まったのは優勝5回の中で勝率トップだった仲谷颯仁だけというレベルの高さ。優勝5回の選手は実に8人が脱落することになりそう。
ボートレースクラシックが鳳凰賞(後に総理大臣杯)と呼ばれていた昭和の時代、調べてみると一般戦で優勝3回でも出場できていた。この当時はボートレースダービーのボーダーも6.80あたり。平成以降、ダービーのボーダーも勝率7点台を下回ることはないので、SG戦の出場権確保はクラシックに限らず、年々レベルが高くなっている。
2月6~20日まで2週間にわたって行われた全国6地区のGI「地区選手権」ロードが終了。これをもって、来る3月23~28日にボートレース福岡で開催される2021年SG第1弾「第56回クラシック」の出場選手が確定した。
最後の優先出場権が与えられる地区選で、「関東」を制した桐生順平(34=埼玉・8年連続8回目の出場)、「東海」を優勝した松尾拓(ひろむ、32=三重・初出場)が優先権を獲得。残る近畿、中国、四国、九州の4地区優勝者はすでに優先権を有していたため、次の4選手が予備から繰り上がった。
北村 征嗣(41=大阪・初出場)
下條雄太郎(34=長崎・初出場)
田中 和也(36=大阪・初出場)
岡村 慶太(33=福岡・初出場)北村、田中、岡村の3選手はSGレース自体もこれが初めての出場となるだけに、喜びもひとしおといったところか。