<児島ボート>◇前検日◇23日
前場所芦屋で今年3度目の優勝を飾った上田龍星(25=大阪)が勇んで前検入りした。
当地で複勝率が上位6傑に入る13号機を手にし、直前はデビュー3年目の妹・紗奈が開催中の住之江で初日から3連勝した様子も見て奮起した。
「妹は覚醒したかも。僕は妹に聞かれればペラや走りをアドバイスするが、そんなに多くはしてない。全て妹の力です」。最も身近な存在に刺激された今、さらに優勝を重ねて来年3月のクラシック出場権もたぐり寄せたい。高速ターンへ力が入る。
女子レーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は上田紗奈(23=大阪)です。昨年11月にデビューしたばかり。同じボートレーサーの上田龍星の妹は、兄の背中を追いかけて毎日奮闘しています。
-ボートレーサーになろうと思ったきっかけは?
上田紗奈 兄(上田龍星)に勧められました。受験したら、落ちて悔しくて、受かるまでやるって頑張りました。小学3年生から高校1年生まで家族でBMX(バイシクルモトクロス)をしてました。脚力や体格で男女差がないことにも魅力を感じました。それに、お金持ちにずっとなりたいっては漠然と思っていました。
-きょうだいは何人?
上田 男2人、女3人の5人で、長女です。母からは「下の妹弟のことをあまり見てくれへん」って言われます。でも、友達からは「世話焼きで長女っぽい」と言われます。兄よりせっかちで、小さい頃から何をするにも兄にだけは負けたくないと思っていました。
-負けたくないって、どうして?
上田 兄に負けた時は、兄が見せるドヤ顔がめっちゃ腹立つし、逆に勝った時は、めちゃくちゃ悔しそうな顔するのがすごくうれしかった。
-きょうだいげんかはしない?
上田 兄には「尊敬」しかないので、けんかにはならないです。ボートに関することは全て尊敬しています。兄はすごく低姿勢で、謙虚。でも自分の芯はしっかりと持っていて、それを表に出すわけではなく、自分の中に秘めている姿勢が、かっこいいなと思う。私のことを見下すこともない。「ヘタクソ」とは言うけど、そこが出来てないから言うのであって「絶対無理や」とか言わないし、「こうしたら出来るんじゃないか」とかアドバイスをくれる。ボートに関することもその他も、もらえるのもは全部もらいます。
-休日もお兄さんと一緒に過ごす?
上田 兄のレースが休みだったら、ペラや、操縦に関する話を相談したり、教えてもらったりします。一緒に師匠の夏山(亮平)さんの家に遊びに行かせてもらったりもします。
-その他で休日にしていることは?
上田 整骨院へ行きます。もともと腰が弱くて、すぐに痛くなるのでメンテナンスしています。
-プライベートは?
上田 高校の時の友達と温泉とか遊びに行きます。近畿の同期ともご飯に行ったり。
-どんなメンバーで?
上田 大阪の佐々木大河や兵庫の数原魁、びわこの木下雄介とは4人で飲みに行ったりします。最近は減ったけど、以前は月に1回のペースで飲んでました。
-ずばり選手としての目標は?
上田 兄を超えたい! 兄に勝つためにはターンスピードを上げないと!
-10年後はどんな選手になりたい?
上田 レースだけではなく陸の上でも尊敬されるようになりたい。それと、スピードのある、まくれる選手になりないです。見ていて「かっこいいな」と思われるレースがしたいです。
-ファンに向けて一言
上田 握って攻めるレースができるように頑張ります! 応援よろしくお願いします!
◆上田紗奈(うえだ・さな)1996年(平8)7月13日、大阪府生まれ。123期生として18年11月に住之江でデビュー。117期の上田龍星は兄。155センチ、46キロ。血液型O。