<レディースチャンピオン開幕直前コラム>◇多摩川◇5~10日
「レディースチャンピオン開幕直前コラム」最終回は、初日12Rドリーム戦を展望する。1枠の平高奈菜(33=香川)は、負傷明け最初のレースとなり、どこまで体調が上向いているのかが気になる。2枠の平山智加は多摩川4節連続優出中と水面相性がいい。
ドリーム戦1枠には、選考勝率1位の平高奈菜が座る。ただ、6月下関ヴィーナスシリーズで2カ所を骨折する大けがをした。今節はそれ以来のレースとなる。どこまで負傷部分が治っているのか。体調とレース勘が注目される。
2枠の平山智加は今年8度の優出で4度の優勝と安定したレース運び。多摩川は4節連続優出中と好相性。エンジンを的確に出すことが多く、今大会も快速に仕上げるか。初のレディースチャンピオン制覇を目指して好発進を決める。
大会連覇を目指す大山千広は、5枠での登場となる。多摩川は過去に3節しか走ったことがなく、実績に乏しい。それでも今の実力なら、水面相性は関係ない。鋭いまくり差しで1Mを突破する。
守屋美穂は今期(5月以降)勝率が7点オーバーと好調をキープする。7月浜名湖で優出した時は、チルト1・5度の一撃仕様にするなど、思い切った調整をすることもある。4枠で攻めの姿勢を貫く。
松本晶恵はコンスタントに優出して安定感は抜群。巧みに大外から切り込む。遠藤エミは女子屈指のターンスピードが魅力。センター3枠から積極果敢に仕掛ける。【古村亮】
総展望 初日12Rドリーム戦の枠番は選考期間(19年6月1日~20年5月31日)の勝率順による。メンバーは以下の通り。
〈1〉平高 奈菜(香川)
〈2〉平山 智加(香川)
〈3〉遠藤 エミ(滋賀)
〈4〉守屋 美穂(岡山)
〈5〉大山 千広(福岡)
〈6〉松本 晶恵(群馬)
1号艇の平高は前期に7・49をマークして初の女子勝率1位に輝き、5月住之江オールスターでは自身初のSG予選突破も果たした。6月下関ヴィーナスシリーズで負傷した右腕骨折の回復具合が気がかり。
昨年5月に産休から復帰して1年がたった平山は、すでに以前の強さを取り戻している。過去に同大会4度の優出経験はあるが、優勝には手が届いていない。初戴冠を決めて“完全復活”をアピールしたい。
3期連続で勝率7点台をマークした遠藤。同大会は過去3優出(全て6号艇)している。女子の中では地力上位は間違いない。夏への苦手意識を払拭して、今年こその思いで臨む。
昨年は歴代最年少で大会制覇を果たした大山。6月児島ウエスタンヤングは予選トップからの王道V。今年で7回目を迎えたウエスタン、イースタンヤングで女子レーサー初の優勝を飾った。史上4人目となる大会連覇へ、期待は大きい。
昨年大会優出4着の松本は近況も優出ラッシュと好調。守屋は昨年7月混合戦のG2芦屋MB大賞を制した。17年大会の覇者・小野生奈、タイトルまであと一歩の長嶋万記、大会最多4Vの実績を誇る山川美由紀、日高逸子、海野ゆかり、田口節子は当地で同大会を制している。女子史上4人目の通算2000勝を達成したばかりの寺田千恵、爆発力ある今井美亜も侮れない。