地元SG制覇! ボートレース下関のSG「第66回メモリアル」は30日の最終日、第12Rでベスト6による優勝戦が行われ、ポールポジションの1号艇だった寺田祥(山口=41)がインコースからコンマ10のトップタイのスタートを決めて逃げ切り圧勝。2017年の若松「第63回メモリアル」以来、2度目のSG制覇を果たした。
2着には3号艇・菊地孝平(静岡=42)、3着は2号艇・新田雄史(三重=35)が入線。2連単1―3 340円2番人気、3連単1―3―2 1040円4番人気で決着した。
ボートレース下関のSG「第66回メモリアル」は30日、熱戦を繰り広げた6日間のフィナーレを迎え、第12Rの優勝戦は1号艇の寺田祥(山口=41)がイン逃げで圧勝! 2017年8月の若松SG「メモリアル」以来となる2回目のSG制覇となった。2着は菊地孝平、3着は新田雄史の本命決着。なお節間の総売り上げは約180億円と目標の150億円を大きく上回る盛況ぶりだった。
2年前の雪辱を果たした。2018年6月、徳山で行われたSG「グランドチャンピオン」は予選トップ通過ながら準優で2着に敗れ、V戦ポールポジションを守れず、優勝も逃した。しかし、同じく予選トップ通過を果たした今回は違った。5日目の準優11Rで圧倒的なパワーを見せ、難なく逃げ切ると「あの時は悔しい思いをした」と優勝戦の前に〝悪夢〟を払拭。最高の形で本番を迎えることができたその瞬間、「ショウタイム」のスイッチが入った。大一番の優勝戦もインからコンマ10のトップタイのスタートを決めると、1Mは力強く先マイで他艇を蹴散らした。「しっかりと結果を出すことができた」と笑顔がはじけた。
今節は直前のお盆シリーズで地元の森野正弘がまくりVを飾った70号機が相棒。普通なら、まずはペラ調整から様子見といきたいところだが初日からキャリアボデー、ギアケースを交換する大整備を敢行。「地元をよく走っていたのでエンジンの調整は分かっていた」とあって、優勝戦前には「今はボクのが一番でしょうね」とトップ級に仕上げてみせた。
準パーフェクトVは自身の初SG制覇となった3年前の若松「メモリアル」と同じ結果。「今年は徳山の記念を勝ってからリズムが良くなくて、今回地元でしっかり走ることができて良かった。これから年末に向けて頑張っていきたい」。地元SGにかける強い思いが集中力を研ぎ澄まし、最後まで途切れることはなかった。賞金ランクも盟友・白井英治を抜いて4位に浮上。今年の山口支部のエースは名実ともに寺田のものだ。
ボートレース下関(山口県)の「SG第66回ボートレースメモリアル」は30日、12Rで優勝戦が行われ、地元の寺田祥【写真・3枚とも】がイン速攻で圧勝。圧倒的な人気に応えて優勝賞金3900万円を手にした。寺田のSG戦制覇は3年前のメモリアル(若松)以来、2回目。この優勝で今年の獲得賞金は8036万5000円となり、峰竜太、吉川元浩、篠崎仁志に次ぐ賞金ランキング4位へと浮上。年末の平和島グランプリ出場も確定付けた。
追い風3メートルと絶好の水面コンディションの中、優勝戦は始まった。ピット離れで2号艇の新田雄史が飛び出しかけた。レース後、新田は「ピット離れが惜しかった。インを狙ってました」と奇襲作戦を打ち明けたが、寺田は持ちこたえてインを死守した。
白井英治や吉川元浩には動きがなく進入は枠なりの3対3。スタートはダッシュ勢が後手を踏み内主導の展開。イン寺田はまくらせず、差させずの完璧なターン。超抜に仕上がったモーターを味方に、バックでは早々と後続を引き離し、独走態勢を築き上げた。
盛り上がったのは2、3着争い。2コースの新田が差し遅れてしまい、握った菊地、差した市橋でバック並走。1周2マークを先に回った市橋に対し、菊地は差し、新田は握って応戦。2周ホームは内に菊地、外に新田で並走した。ケリが付いたのは2周1マーク。ここも市橋が先に回ったが菊地と新田が次々と差して市橋を振り切った。菊地は前年に続き、同じ3号艇から準優勝という結果になった。
優勝した寺田祥選手の話。
「地元のSG戦優勝は最高ですね。足は本当に仕上がっていた。エースモーターを作った感じ。今節は整備がはまりました。いつも一生懸命やっているんだけど、ここに照準を合わせていたし、今節はいつもと気持ちは違っていた。ぶっちぎって優勝しようと思っていた。ここまできたらグランプリには6位以内での出場を目指したい」なお、節間の売り上げは179億5821万8000円を記録。目標の150億円を大幅に上回り、大盛況で幕を閉じた。
寺田祥(41=山口)が逃げて人気に応え、準完全VでSG通算2回目、悲願の地元SG初制覇を成し遂げた。
地元勢のメモリアル優勝は11年福岡の瓜生正義以来。菊地孝平が道中で競り勝ち2着、菊地と競った新田雄史が3着に入った。
地元SG制覇へ、最後も完璧な逃走劇だった。トップタイのコンマ10の踏み込みでスリットを通過すると、そこからぐっと伸びて、1Mを先マイ。新田雄史や菊地孝平らに全く仕事をさせず、抜け出した。まさに完勝。しかし、重圧もあった。「一番苦手な追い風で、負けたらまずいなと。ほっとしました」と胸をなで下ろした。
17年若松メモリアルを再現したような、準完全Vの「テラショー劇場」。しかし、今回は平凡な70号機にキャリアボデー、シリンダーケースの大整備でギャンブルに出た。「エースモーターを作ってしまいましたね。普段ならしないけど。勝つならぶっちぎりで、と。思った通りの勝ち方ができた」。勝利への執念が超抜機を作り上げ、結果に結びつけた。
下関開催のSGを山口勢が制するのは71年(小林嗣政)までさかのぼる。それも全国地区対抗で、オールスター以前の時代。長く止まっていた歴史を動かした。今年SGでは初の有観客開催。ウイニングランではスタンドのファンの声援に応えた。「おそらく地元の方が応援してくれてるんだろうなと」。ガッツポーズも飛び出し、普段のポーカーフェースが少し緩んだ。
賞金ランクは4位に浮上。17年以来、3回目のグランプリ出場が濃厚になった。「ここまで来たら6位以内を目指したい。ここから頑張っていきたい」。年末の大舞台を見据え、テラショーらしくクールに締めくくった。
寺田祥(41=山口)が逃げて人気に応え、準完全VでSG通算2回目、悲願の地元SG初制覇を成し遂げた。
地元勢のメモリアル優勝は11年福岡の瓜生正義以来。菊地孝平が道中で競り勝ち2着、菊地と競った新田雄史が3着に入った。
地元SG制覇へ、最後も完璧な逃走劇だった。トップタイのコンマ10の踏み込みでスリットを通過すると、そこからぐっと伸びて、1Mを先マイ。新田雄史や菊地孝平らに全く仕事をさせず、抜け出した。まさに完勝。しかし、重圧もあった。「一番苦手な追い風で、負けたらまずいなと。ほっとしました」と胸をなで下ろした。
17年若松メモリアルを再現したような、準完全Vの「テラショー劇場」。しかし、今回は平凡な70号機にキャリアボデー、シリンダーケースの大整備でギャンブルに出た。「エースモーターを作ってしまいましたね。普段ならしないけど。勝つならぶっちぎりで、と。思った通りの勝ち方ができた」。勝利への執念が超抜機を作り上げ、結果に結びつけた。
下関開催のSGを山口勢が制するのは71年(小林嗣政)までさかのぼる。それも全国地区対抗で、オールスター以前の時代。長く止まっていた歴史を動かした。今年SGでは初の有観客開催。ウイニングランではスタンドのファンの声援に応えた。「おそらく地元の方が応援してくれてるんだろうなと」。ガッツポーズも飛び出し、普段のポーカーフェースが少し緩んだ。
賞金ランクは4位に浮上。17年以来、3回目のグランプリ出場が濃厚になった。「ここまで来たら6位以内を目指したい。ここから頑張っていきたい」。年末の大舞台を見据え、テラショーらしくクールに締めくくった。
◆寺田祥(てらだ・しょう)1978年(昭53)9月20日、山口県岩国市生まれ。97年11月、81期生として徳山でデビュー。初優勝は99年7月桐生で、通算優勝は53回。G1優勝は6回。SGは17年8月若松メモリアルで初優勝。同期は池田浩二、佐々木康幸ら。166センチ、54キロ。血液型O。