香川・丸亀市のボートレース丸亀で「G1京極賞 開設68周年記念競走」は16日、最終日が行われた。第12Rでは優勝戦が行われ、断然人気の峰竜太【写真】が逃げ切って優勝した。
進入は123・456の枠なり3対3。峰は楽な1コース進入だったが、プレッシャーは相当なものだった。残り5人全てが打倒・峰に燃えて、スタート勝負を展開してきた。特に、3コース柳生泰二の仕掛けが速く、他のメンバーたちも度胸あるスリット隊形で臨んだ。その結果、峰のスタートはコンマ01! フライングまで、あとわずかのところ。思わず実況アナウンサーが息をのむほどだった。
そんな紙一重の強烈な踏み込みから結果的にトップタイミングを決めた峰は、1Mを力強くターン。激しい2着争いをしり目に、独走態勢に入った。通算76回目の優勝で、今年は13回目、G1は3月尼崎周年、5月芦屋周年に続いて3回目の制覇となった。混戦の次位争いは、1Mでカドから差した茅原悠紀が、2Mは外を思い切って握り2着を確保。3着争いは、立て直した井口佳典が山崎智也の猛追を抑えた。
思い出の地でタイトルをゲットした。峰は2017年7月、今回と同じボートレース丸亀で初めてSGレース、オーシャンカップを制した。SG11回目の優出での悲願達成に、レース後は大泣きした。それから約3年3カ月経ち、今やボートレース界の顔にまで成長した。それを裏付けるデータがある。今回の優勝戦1個レースだけの売り上げは、何と8億9375万7300円。今期9点近い勝率をマークする峰はファンの信頼が絶大。それは売り上げの数字にも表れている。また、その証拠に今回のゴールした時や、ウイニングランでは場内ファンから大歓声が上がっていた。
今年は記録への挑戦が続く。今期(10月いっぱいまで2021年前期適用勝率の選考期間)勝率の9点超えをはじめ、年間最多優勝回数の史上1位(今までの記録は野中和夫さんの16回)、そして、2回目のSGグランプリ制覇。過酷な条件がのしかかるが、峰は意地でも突破しようと気持ちの入り方が違う。次節に控える大村のSGボートレースダービー(20日から25日まで)でも、存在感たっぷりに水面を駆け回るだろう。
ボートレースまるがめのGⅠ「京極賞 開設68周年記念」は16日最終日、第12Rで優勝戦が行われ、1号艇の峰竜太(佐賀=35)がインからコンマ01の〝激アツ〟スタートを決めて、先マイ快勝! 今年13回目、通算76回目、GIでは13回目となる優勝を飾った。
満面の笑みでピットに引き上げてきた峰が、貼り出されたスリット写真を見て「エ~ッ!」と驚きの声を上げた。
「ゼロ台前半なのは分かっていたけど、まさか01とは…。スタート展示(02のフライング)と同じ起こしでいって、途中でズレると思っていたらズレないので、少し放りました」
まさに値千金のアジャスト。それでも先マイを決めると、あっと言う間に独走態勢を築いた。パワー機を駆りゼロ台のダッシュを決めた茅原悠紀(岡山=33)、今垣光太郎(福井=51)、2コースからジカ差しを狙った井口佳典(三重=43)も寄せつけない、完勝劇だった。
「1Mでは、ぎこちないハンドルになったけど、スタートで先行できたので…。エンジンは威張れなかったですけどね(笑い)」
機力で見劣った分はスタートでカバーして、本命党を安堵させた峰は、今年の獲得賞金1億3825万6000円、勝率8・90、優勝回数13回と、現時点でボート界の3冠王。当面の目標は年間最多の17Vとなるが「誰にも負けない勢いがあるんで、走るレースは全部、勝つつもりです!」と次走のSGダービー(大村で20日開幕)へ向かう。