クイーンズクライマックス優勝戦の枠番
12Rクライマックス優勝戦
①平高奈菜(香川)
②守屋美穂(岡山)
③平山智加(香川)
④小野生奈(福岡)
⑤大山千広(福岡)
⑥遠藤エミ(滋賀)
クイーンズクライマックスシリーズ優勝戦の枠番
11Rシリーズ優勝戦
①海野ゆかり(広島)
②山川美由紀(香川)
③竹井奈美(福岡)
④長嶋万記(静岡)
⑤渡邉優美(福岡)
⑥塩崎桐加(三重)
ニュースまとめ
平高がV宣言!――ボートレース浜名湖のプレミアムGI「第9回クイーンズクライマックス」は30日、トライアル第3戦を終了。大みそかの31日第12Rで行われるファイナルに進出するベスト6が決定した。
注目のトライアル・ラストバトルの11Rは、インコースから寺田千恵(岡山=51)が先マイを果たしたが、これを2コースの平山智加(香川=35)がスバっと差し切り、寺田の猛追を振り切って快勝した。寺田はそのまま2着ゴール。3着には2番差しから追走した遠藤エミ(滋賀=32)が入着している。また、大激戦の末に大山千広(福岡=24)が4着でゴール。
平山は「いい差しになった。3日間、いろいろと調整をして、今日が一番いい状態だった。大みそかもしっかりといい形で締めくくりたい」と笑顔で語った。
また、続く12Rも似たようなレース展開となり2コース平高奈菜(香川=33)がインコース・小野生奈(福岡=32)を差して、バックストレッチをじわじわと伸びて2M先取り。先頭に抜け出した。小野はそのまま残して2着。田口節子(岡山=39)が3着に入った。得点率トップだった5号艇・守屋美穂(岡山=31)は4着に終わった。
この結果、31日第12Rの〝大みそか決戦〟『賞金女王決定戦』出場メンバーは次の通りに決まった。
1平高奈菜(香川=33)30号機(46%)
2守屋美穂(岡山=31)66号機(47%)
3平山智加(香川=35)22号機(42%)
4小野生奈(福岡=32)51号機(42%)
5大山千広(福岡=24) 6号機(40%)
6遠藤エミ(滋賀=32)13号機(43%)
12R1着でファイナル1号艇を勝ち取った平高は「明日は絶対に優勝します!」と力強くV宣言をぶち上げた。果たして〝冬の女王〟となるのは誰か?
ボートレース浜名湖プレミアムG1「第9回クイーンズクライマックス」のトライアル最終戦が30日に争われ、12Rを2コースから差して勝った平高奈菜が優勝戦の1枠を勝ち取った。
07年5月のデビューから約13年半。初タイトル獲得へ最大のチャンスに「13年ですか。取れると言われ続けているので、そろそろ取って楽になりたいですね」と、平高は静かに気合を入れていた。
ボートレース浜名湖のプレミアムGI「第9回クイーンズクライマックス」は30日、トライアルを終了。ベスト6が出そろい、大みそか31日第12Rで、今年の賞金女王の座を懸けた「クイーンズクライマックス優勝戦」が行われる。
その大一番で本紙が注目するのは小野生奈(福岡=32)だ。トライアル3戦目はインからコンマ02の好スタートを決めて、逃げ切り態勢を築いたが、さらに上回るコンマ01の極限のタイミングで突っ込んできた2コース平高奈菜(香川=33)に差されバック2番手。その後は2着条件で優出を狙って猛追してくる田口節子(岡山=39)をしのいで、2着ゴール。ファイナル4号艇を手中に収めた。
前評判の高かった51号機の仕上がりはまずまずだが「体感は悪くないけど、まだ出し切れていないのかな。そういう意味では伸びしろがあると思う」と、V戦に向けてさらなる上積みを求めていく。
「パンチ力を求めてプロペラを叩きます。4コースだと思うので、思い切った調整で行きたいですね」と、一撃仕様も視野に入れている。
夏のプレミアムGⅠ「レディースチャンピオン」は2017年の第31回芦屋大会で制しているが、この「QC」は7年連続7回目の出場ながら、以外にも優出は今回が2回目。
「全然結果が残せていないんですよね。冬場も短期決戦も得意ではないので。でも年々経験を積んでいるし、今年が一番いい状態で臨めている」と初Vを強く意識するが、大きな発奮材料もある。
先ごろ、妹の小野真歩(福岡=28・112期)が現役を引退。
「一緒にクイーンズを走りたかったんですけどね。観てくれると思うので、しっかり走りたい」と、共に戦ってきた〝戦友〟の思いも背負って、〝7度目の正直〟に挑む。
2020年の賞金女王を決定するボートレース浜名湖プレミアムGI「第9回クイーンズクライマックス」は30日、全てのトライアル戦を終了。大みそか31日の最終日12Rで行われる「QC優勝戦」のメンバーが出揃った。
TR3走を2、2、1着と安定感抜群の走りで絶好枠1号艇を勝ち取った平高奈菜(香川=33)がV最有力だが、他も全て登録番号4000番台。98期の平山智加(香川=35)以外はいずれも100期以降と、世代交代が一気に進んだ今大会。広大な水面を誇る浜名湖での開催とあって、スピード自慢が集結した印象だが、スピードといえばこのメンバーでもトップといえるのが遠藤エミ(滋賀=32)だろう。
トライアル初戦の6号艇は賞金ランク順だけに仕方がないとはいえ、抽選で決まる2戦目以降も5、4枠とツキがなかったが、連日の道中追い上げで3着3本。勝負強さを発揮してファイナルにコマを進めた。
舟足に関しても「やれることはやって、出足、伸びともエンジンの力を出し切れていると思う。レース足はしっかりしている」と互角以上の気配に仕上がっている。
それでも、今節は全般的に外コースからの攻めがなかなか決まっておらず、舟足が少々いい程度では厳しい状況で「優勝だけを狙って走りたい。進入コースは(内寄りに)動くことも考えたい」と、遠藤にしては珍しく前づけを示唆するコメントも。
こうなると、彼女こそが優勝戦最大の〝惑星〟と言ってもいいはずだ。今節は随所で接戦に強いところを見せているだけに、前づけで展開がもつれるようなら遠藤にとってはチャンス拡大となるかも。
このタイトルは、ここ2年連続で惜しい準優勝に終わっているが、2017年の第6回大村大会以来となる2度目のティアラ戴冠があっても驚けない。
BOAT RACE ビッグレース現場レポート
3周サバイバル
11R
①寺田千恵(岡山)15
②平山智加(香川)12
③香川素子(滋賀)12
④遠藤エミ(滋賀)14
⑤松本晶恵(群馬)24
⑥大山千広(福岡)21
平山が激辛の差し抜けで1枚目のファイナル切符をGETした。コンマ12のトップタイスタートから、イン寺田をどんどん突き放す。今日の流行りである2コースジカまくりもありえる隊形になったが、1マーク手前で平山は力を溜めた。外をしっかりブロックし、寺田を窮屈な態勢から先に回らせての鋭角差し一発! スリットを過ぎてから、脳内で描いたとおりの戦術を成功させたに違いない。もちろん、そのファクターには強いホーム追い風もインプットしたことだろう。冷静にして緻密、つまりは平山智加らしい隙のない差し抜けだった。
2番手はインから残した寺田が取りきり、2マークを回った直後は先頭の平山をあわや差しきるか、というレベルまで脅かした。ただ、そこからの行き足は平山が上。外からスーーッと伸ばして寺田の舳先を振り切り、ここではっきりと決着をつけた。
2-1隊形が固まっても、このラストバトルの醍醐味はまったく色褪せない。むしろ、ファイナル勝負駆けはここからが正念場だ。道中3番手をキープした遠藤は、複雑な胸中だったことだろう。このまま3着なら初戦から333で21点フィニッシュとなる。654コースからすべて舟券に絡む活躍は見せたものの、この333=21点は最弱のブラックジャック。遠藤は離れた3番手から必死に前を追い続けたが、ついぞ寺田には届かず寒い立場で12Rを待つ身となった。
さらにその後方の勝負駆けがまた凄まじい。最低でも5着、できれば4着が欲しい香川と大山、それに松本を加えた3人が、くんずほぐれつの鍔迫り合いを繰り広げた。その戦いはターンマークごとに順位が入れ替わっていたが、3周1マークでもっとも不利な態勢に思えた大山が外から外へのウルトラ全速ターン!! その旋回スピードは強い追い風をも切り裂き、あっという間に4番手を取りきった。千広にはこれがあった。
そしてそして、これまた重要な5着争いは松本が捌ききって、香川は悔しい6着フィニッシュ……結果論で言うなら、ここで5着なら遠藤を着順点で上回る21点でファイナルに滑り込んでいた。6人の着順と得点を整理しておこう。
①平山25点②寺田19点③遠藤21点④大山22点⑤松本15点⑥香川20点
この時点でのファイナル当確は、平山と大山のふたりのみ。
逆転の追い風ホームラン
12R
①小野生奈(福岡)02
②平高奈菜(香川)01
③細川裕子(愛知)07
④田口節子(岡山)17
⑤守屋美穂(岡山)11
⑥岩崎芳美(徳島)16
昨日の守屋のコンマ01に続いて、今日も内の2艇がスリットのキワまで踏み込んだ。小野が02で平高が01!! 選手自身もファンも施行者も肝を冷やす電撃スタートだったが、なんとかギリギリ事なきを得た。
勢い、2艇だけが突出しての一騎打ち。小野が逃げて、平高が差して、バック直線は舳先が届くかどうか微妙な態勢だ。そこで平高の背中を押したのは、もちろん終日吹き荒れた強風(バック向かい風)だったろう。そこに初戦から安定度抜群のレース足がどこまで後押ししたか、スリット裏でしっかり舳先をねじ込み、さらに深々と突き刺して2マークを先制。ここで平高の10点増し=トータル28点が約束された。
こうなると、ファイナルのトップ争いは守屋の着順に託される。守屋が2着なら守屋、3着以下なら平高。私はすぐに守屋の所在を探したが、はるか後方の5着争いに奔走している。実質、この段階で平高のファイナル1号艇は不動のものとなった。
残る焦点は、ボーダー争いだ。2-1態勢でほぼ決まりという流れの中、2番手の小野に猛チャージをかけ続けたのが田口だった。そう、このレースの流れを踏まえて、ガチの勝負駆けは田口ひとりで、その絶対必要条件は2着! 2着ならば21点で最弱カードを握っている遠藤を超える。田口か遠藤か。鬼気迫る勢いで追って追って、捨て身の切り返しも繰り出して、突き放されてもまた追って、それでも田口の追撃は小野を捕えきれなかった。すでにレースを終えている遠藤は、どんな思いでこの田口の猛チャージを見つめていただろう。3着で力尽きた田口がゴールを通過し、そこで明日のファイナリスト6戦士が確定した。このレースの着順と得点はこうだ。
①平高28点②小野25点③田口20点④守屋26点⑤細川13点⑥岩崎13点
グランプリの峰竜太と同じ1・1・5号艇で臨んだ守屋は、峰(24点)よりも得点を伸ばしつつ1号艇にはなれなかった。その流れがファイナルそのものをどう変動させるのか。そして、一度も1号艇がないままトップに躍り出た平高は、明日の1号艇をどう戦うか。初のビッグ戴冠への思いが、どれだけ自然にシンクロするか。6人のさまざまな想いが錯綜するであろう明日のファイナルは、一筋縄ではいかない混戦乱戦になる可能性を秘めている、と思う。