ボートレースからつのGⅠ「全日本王者決定戦(開設67周年記念)」は27日最終日、12Rで優勝戦が行われ、池田浩二(42=愛知)が大外から豪快なまくり差し一閃! 昨年2月の蒲郡「東海地区選手権」以来となるGⅠ制覇を果たした。
これでGⅠは12度目、通算では77Vとした。2着は山田康二(33=佐賀)、3着は古賀繁輝(34=佐賀)の地元勢が続き、3連単5―2―3は2万7680円の大穴決着となった。
波乱が多かった今大会を象徴するかのような優勝戦となった。6号艇・松井繁(51=大阪)の前づけ策(4コース)で、3号艇ながら5コースのカド位置に引いた古賀。池田がこれをマークする形で大外6コースを選択したのが〝吉〟と出た。
コンマ10のトップスタートを決めた古賀が、グイグイと内枠勢をのみ込んでいくが、折からの強い追い風の影響もあって、勝負どころの1周1Mは池田に絶好の差し場が開けると、この千載一遇のチャンスをきっちりとモノにした。
「(古賀)繁輝がダッシュなら6コースでもいいかな、と思っていた。自分の思い描いた通りの展開だった。7:3で繁輝のおかげ」と池田のクレバーさが光った一戦だった。
「ペナルティー(昨年12月の若松プレミアムGⅠ・BBCT準決勝戦でのフライングで記念戦線は3か月間の出場停止)があるのでチャラみたいなもんです。プラスにするには、もうひと踏ん張りですね」と慎重なコメントに終始したが、それでも2021年、幸先のいいスタートを切れたことで笑顔が絶えなかった。
年末の「グランプリ」の大舞台へ返り咲くためにも、今後、ますますの活躍が期待される。
ボートレース唐津(佐賀県)の「G1全日本王者決定戦 開設67周年記念」は27日、12Rで優勝戦が行われ、5カドになった古賀繁輝のまくりを池田浩二【写真上】が大外6コースからまくり差し、12回目のG1戦優勝を飾り、優勝賞金1000万円を手にした。G1戦初優勝がかかっていた古賀はレースを作ったものの惜敗。最後は山田康二にも抜かれて3着と悔しいレースに。ダブルG1戦連覇を目指した丸野一樹はまくられて4着と敗れた。
5日目には落ち着いた風が、再び吹き荒れた最終日。優勝戦は追い風7メートルのコンディションで行われた。進入はS展示から松井繁が動いて1246/35の4対2。強い追い風とあって、スロー4艇は100メートル近くまで流れ込む深い起こしになり、見るからにダッシュ2人で決まりそうな進入隊形になった。
5カドを手にした古賀繁輝がスタートも決めてグイグイ伸びて行き、内4艇のあっさりのみ込んだ。しかし、追い風が強い分、しっかりサイドが掛からない。そこをマークの池田浩二が狙いすましたまくり差しハンドル。古賀が出口でもたついたこともあり、バックで早くも安全圏のリードを手にした。
古賀は伸び仕様にしていたのか、3周1マークの出口で追いつかれ、バックでとうとう山田康二に抜かれて悔しい3着。3連単の5-3-2ならスジで売れていたので配当は1万6000円台だったが、5-2-3に変わって2万7680円に跳ね上がった。
優勝した池田は「繁輝(古賀)がダッシュなら6コースでもいいかなと思っていた。自分の思い描いた1マークだった」と作戦勝ちを強調。これまでSG戦9勝、G1戦11勝の実績を誇っていたが、6コースからの記念制覇はこれが初めて。賞金ランクもプライベートでは師匠の西山貴浩(江戸川周年制覇)を抜いて、丸野一樹(尼崎周年制覇)に続く2位へと浮上した。
なお、G2戦以上の記念戦線では2019、2020年と2年連続で6コースからの優勝はなく、2018年4月住之江周年でまくり勝ちした平尾崇典以来、2年9カ月ぶりの大外優勝になった。