誰が勝つのか!?本日優勝戦!!
ボートレース下関(山口県)の「SG第66回ボートレースメモリアル」は29日、準優勝戦3レースが行われ、ベスト6が出そろった。30日は最終12Rで優勝賞金3900万円をかけて優勝戦が行われる。
準優勝戦は3レースとも2連単は1-2で決まり、波乱なしの順当決着。すなわち今節の得点率上位6人がそのまま優勝戦に駒を進めたことになる。一般戦ではたまに見かけるが、SG戦では非常に珍しく、2014年6月の浜名湖グラチャン以来、実に6年ぶり。もっとも5日目は準優勝戦以外のレースも全て1号艇が逃げて勝利しており、96年以降のSG戦では初となるインが12戦全勝という「逃げ天国」の日だった。
優勝戦のメンバーは次の通り。
<下関12R 優勝戦>
1号艇 寺田 祥(山口)SG戦1冠
2号艇 新田雄史(三重)SG戦2冠
3号艇 菊地孝平(静岡)SG戦5冠
4号艇 市橋卓士(徳島)SG戦未冠
5号艇 白井英治(山口)SG戦2冠
6号艇 吉川元浩(兵庫)SG戦4冠ポールポジションの1号艇には予選トップで節一パワーの地元寺田祥【写真上】。3年前の若松ボートレースメモリアル以来、2回目のSG戦制覇に王手をかけたが、3年前の優勝も8戦7勝2着1本という準パーフェクトVだったことを思い出す。モーターの仕上がりもあの時に恐らく負けていない。2018年6月の徳山グラチャンでは予選トップながらも準優勝戦で2着と敗れ優勝を逃したことを寺田自身は忘れていない。「今回はここまで来ましたからね。しっかり勝ちたいです」と力強く語った。
新田雄史は準エース機のパワーを引き出してレース足が抜群。「寺田さんとの比較は分からないけど、95点です。このまま持ち歩きたいくらいのモーター。初日後半のレースで、これは優勝戦には乗れるな…と思いました」。そう振り返り、足には自信を持っていた。寺田にターンミスがあれば、差し逆転の可能性もある。
メモリアルは2回の優勝経験がある自称・夏男の菊地孝平は「今までのSG戦で一番リラックスできています」と話す。F持ちでの参戦ということもあり、いつもほどスタート勝負していないのが一因だろう。宮島グラチャン(優出3着)の時と比較すると「宮島が10点なら、今回は8点か7点」という足だが、昨年のメモリアル優勝戦も菊地は同じ3号艇から見事なまくり差しハンドルで、優勝したイン毒島誠を脅かしての2着だったことを思い出して欲しい。きっと見せ場を作るだろう。
優出メンバーで最も熱いコメントを出したのは、優出メンバーでただ1人、SG戦初制覇がかかる市橋卓士【写真下・右】。「もう40歳になりましたからね。一発勝負というようなターンをしたい。一世一代の勝負をして結果を出したい」。優出インタビューではなかなか聞かれないコメントだ。パワー面では若干劣るかもしれないが、レース足には好感触。展開を突く場面があるかもしれない。
白井英治【写真上・左】は下関でのSG戦初優出を素直に喜んだ。「寺田選手とワンツーが理想。もちろん、僕が1着で」と真剣な表情な中にも、ユーモアたっぷりのコメントを出している。準優勝戦前にも部品交換に着手し、ターン足は明らかに上昇。盟友・寺田の1号艇だけに進入は動きづらい状況だが、「コースは一晩考えます」と含みを残した。
6号艇の吉川元浩は白井同様に進入が注目されそうだが、「動きづらいメンバーですね」と苦笑い。6コースでも仕方なし…という表情だった。ただ、コースは遠くてもモーターの出来は尻上がりで、「準優勝戦でも寺田選手に出て行かれる感じはなかったし、足は言うことなしですよ」とかなりの好感触。舟券的にも軽視できない存在になりそうだ。
なお、オーシャンカップからのSG戦連覇を目指していた峰竜太は準優勝戦で3着に敗れ、挑戦権を得られず。「今節は4日目の取りこぼし(6、5着)が全てですね」と落胆した様子だった。