ボートレースとこなめのGⅠ「開設67周年記念 トコタンキング決定戦」は7日、準優3番勝負が行われた。準優1号艇トリオは渡辺浩司(福岡=36)の2着が最高で、3連覇がかかっていた池田浩二(愛知=42)も姿を消すなど、波乱の連続となったが、8日の最終日12レースで行われる優勝戦メンバーは次の通りとなった。
1号艇・斉藤 仁(東京=43)
2号艇・平本真之(愛知=36)
3号艇・松村 敏(福岡=37)
4号艇・渡辺浩司(福岡=36)
5号艇・金子龍介(兵庫=47)
6号艇・杉山正樹(愛知=41)
このうち、特に気合が入っているのは地元の平本だろう。今節は初日10レースで白星を挙げ、大台の通算1000勝にリーチ。その後、3日間は足踏みが続いたが、「今垣(光太郎)さんのピット離れが劣勢なのは頭にあった。回転を合わせてうまくハマりました」と、準優11レースは気合のピット離れで2号艇ながらインを奪取。1周1Mは「完璧でした」と自画自賛するターンで危なげなく逃げ切った。
レース後は水神祭も行われ「リーチをかけてから変な焦りがあったかな。地元で達成できて良かった。他は先を越されているので、(同期の)新田(雄史)より先にできたのも良かった」と大舞台での達成にしてやったりの表情を見せた。
もちろん優勝戦も遠征勢に譲るつもりはない。肝心の舟足も「最初から足はいい感じだったし、準優は調整もピタッときた。伸びていくことはないが、ターン回りはいい」と上位クラスに仕上がった。
賞金的にも6299万円の16位で「だんだん下がってきた」とグランプリ出場へ向けて正念場だ。2度目の地元周年制覇で、GPへさらに前進させたいところだ。
平本は1984年5月5日生まれの96期生。とこなめ周年のタイトルはもともと「マーメイドグランプリ」として施行していたが、2015年3月の61周年記念から現行の「トコタンキング決定戦」として行われており、平本は〝初代覇者〟に輝いた実績を持つ。
ボートレースとこなめの「G1開設67周年記念競走 トコタンキング決定戦」は7日、準優勝戦の3個レースが行われた。5日目を振り返ると、2Rから雨がパラパラと落ち、その後は降ったりやんだりを繰り返した。風向きは一定ではなかったが、常に1m以下のコンディション。波高は終日0cmの絶好水面だった。決まり手は、イン逃げが6本と最多だったが、まくり差しが3本、まくりは2本、差しが1本と5日目もバラエティーに富んでいた。配当面は万舟券が4本、3ケタ配当は1本、1000円台が3本だった。
準優10Rは、絶好枠の渡辺浩司がインから先マイを果たしたが、2コースの齊藤仁【写真下・左】が差して2マークを先取り。差し返しを狙った渡辺は池田浩二を回して差した分だけ届かなかった。
続く準優11Rは、平本真之【写真上】がピット離れ良く飛び出してインを奪取。コンマ13のトップスタートを決めて逃げ切った。2着は外をつけて回った金子龍介が優勝戦に駒を進めた。
準優ラストの12Rは、5コースの松村敏【写真下・右】がコンマ07のトップショット。一気にまくって主導権を握った。最後の優出切符(2着)は、外を回った杉山正樹が終始リード。追いすがる柳沢一を振り切った。
<常滑最終日12R 優勝戦>
1枠 齊藤 仁 (東京支部)賞金174位
2枠 平本 真之 (愛知支部)賞金16位
3枠 松村 敏 (福岡支部)賞金270位
4枠 渡辺 浩司 (福岡支部)賞金103位
5枠 金子 龍介 (兵庫支部)賞金58位
6枠 杉山 正樹 (愛知支部)賞金40位結局、準優は1号艇が3連敗。1号艇トリオでは渡辺浩司だけが、ファイナリストへ名前を連ねた。優出メンバーで24日から蒲郡で開催されるSGチャレンジカップに出場するのは平本真之と杉山正樹の地元愛知支部2人だけ。今年の賞金ランキング上位組では6位深谷知博、11位茅原悠紀、12位新田雄史、13位松井繁、14位井口佳典、19位池田浩二(常滑周年3連覇ならず)、21位磯部誠、22位湯川浩司、33位原田幸哉、35位柳沢一が最終日は優勝戦以外を走る。
準優11Rで通算1000勝を飾り、優勝戦の2枠を手にしたのが平本真之。「1000勝を達成することができて良かったです。なるべく予選道中でしたいと思っていたので、ちょっと焦ってました」と胸の内を明かした。意表を突いた2枠からのイン逃亡劇については「スタート展示からピット離れが飛び気味だったので狙ってました」と吐露。「ペラ調整をしてピッタリ合ってましたね。準優が一番良かったです」と白い歯をのぞかせた。7日終了時点で賞金ランキングは16位。「優勝戦は年末のことを見据えて頑張ります」とグランプリ出場の当確ランプをつける腹づもりだ。