準々決勝
8R
①吉川元浩(兵庫)
②徳増秀樹(静岡)
③新田雄史(三重)
④原田幸哉(長崎)
⑤前本泰和(広島)
⑥丸野一樹(滋賀)
9R
①田村隆信(徳島)
②上野真之介(佐賀)
③池田浩二(愛知)
④平高奈菜(香川)
⑤磯部 誠(愛知)
⑥羽野直也(福岡)
10R
①寺田 祥(山口)
②深谷知博(静岡)
③村田修次(東京)
④峰 竜太(佐賀)
⑤上平真二(広島)
⑥守屋美穂(岡山)
11R
①毒島 誠(群馬)
②松井 繁(大阪)
③西山貴浩(福岡)
④森高一真(香川)
⑤平山智加(香川)
⑥遠藤エミ(滋賀
4R
①田村隆信(徳島)17
②新田雄史(三重)15
③菊地孝平(静岡)17
④寺田千恵(岡山)14
⑤金子龍介(兵庫)14
⑥上平真二(広島)19
第1回チャンピオン・田村がインからガッチリ逃げきった。選考順位1位の田村は勝った瞬間に明日の1号艇も確定。シード権利を生かしつつ、防衛に一歩近づいた。とにかく「逃げれば準決勝まで1号艇」というアドバンテージはなかなかにでかい。
2着もシード選手(選考16位)の新田がすんなり差して粘走。最近の安定感そのままに、まったく危なげないヒット&アウェイで準々決勝3or4号艇の切符を入手した。
3着は1周2マークの混戦から思いきりのいい握りマイで後続艇を突き放した上平(選考19位)。ジャブを連打するテクニシャンの印象が強い上平だが、最近の道中はこうした迷いのないフックやアッパーカットで敵をKOするシーンも多々あり、それが高い勝率につながっている。明日も外枠だがロングフックからの3着入線を警戒したい。
★1着・田村(1位)、2着・新田(16位)、3着・上平(19位)5R
①深谷知博(静岡)21
②平山智加(香川)16
③池田浩二(愛知)13
④上條暢嵩(大阪)22
⑤平本真之(愛知)17
⑥石渡鉄兵(東京)21F持ちのインコース深谷がやや凹んで波乱含みのスリット隊形に。2コースから行き足を伸ばした平山が握れば穴党の目が輝いたはずだが、ここは3着勝負駆け。外の池田を止めながらの差しハンドルで、深谷に塩を贈る形となった。1マークで惜しかったのは5コース平本だ。狙い済ました全速の割り差しパンチが炸裂したかに見えたが、二番差しの上條とわずかに接触して減速。このクリンチがなければ、2着に飛び込む展開ではあった。スタートを踏み込んだ池田と平山が生き残って1-3-2の本命決着。
★1着・深谷(7位)、2着・池田(23位)、3着・平山(10位)
6R
①寺田 祥(山口)10
②村田修次(東京)11
③湯川浩司(大阪)20
④丸野一樹(滋賀)27
⑤林 美憲(徳島)25
⑥福来 剛(東京)174R、5Rに続いて、ここも1号艇シードの寺田祥がインからガッチリと逃げきり、悠々の準々決勝へ。乱戦になったのは2・3着争いだ。1マークでは5コース林がえぐり込むようなロングフックで2番手に浮上。2マークも巧みなフットワークで敵の猛攻を交わしたが、2周1マークで4番手・湯川が嫌みの利いた切り返しで林の内フトコロに飛び込んだ。このトリッキーな奇襲を林が交わしきれず、湯川の艇尾にドン突き失速。この間に村田がごっつあんの差し抜けで2番手に。さらに最終ターンマークで丸野が若者らしいスピーディーなジャブ差しで林を抜き去り、ハナ差で準々決勝の権利をもぎ取った。今日の1回戦でもっとも悔しい痛打を浴びたのは、間違いなく林だろう。
★1着・寺田祥(6位)、2着・村田(11位)、3着・丸野(38位)7R
①徳増秀樹(静岡)14
②磯部 誠(愛知)17
③大上卓人(広島)17
④篠崎元志(福岡)15
⑤平高奈菜(香川)19
⑥木下翔太(大阪)29昨日の前検トップ時計(6.78)から、今日はさらにパンチ力を強化(6.71)した徳増がスリットラインをいの一番で通過。1マークの手前では2艇身ほどの距離をキープし、ひとつのパンチを浴びることなく豪快に逃げきった。
で、こちらも2・3着争いが大乱戦。バック直線では1-2-4ですんなりかと思いきや、1周2マークは磯部の全速パンチを元志が強く踏み込みボディーブローのカウンター。あっという間に1-4-35態勢にスライドしたものの、2周1マークでまた波乱。3番手・大上のやや無理攻めの先制パンチに対して元志が真っ向勝負! 外から外へのハードパンチでKOを狙った瞬間、フットワークの乱れた大上が振り込んで元志に接触して2艇もろとも圏外へと飛び去った(大上は不良航法)。
元志には「大上を行かせて差す」とアウトボクシング戦法も有力だったが、おそらく「3着なら明日も6号艇が濃厚、自力で2着=明日のセンターをもぎ取る!」という意識が働いたのだろう。元より攻めっ気100%のブルファイターにとって、不運な流れだったとしか言いようがない。この共倒れで2着には平高が浮上し、3着は紆余曲折の末に第9シードの磯部が返り咲いた。道中の展開としては、今日イチのバトルロイヤルとお伝えしていいだろう。
★1着・徳増(8位)、2着・平高(25位)、3着・磯部(9位)8R 並び順
①吉川元浩(兵庫)16
②前本泰和(広島)22
⑥桐生順平(埼玉)16
④羽野直也(福岡)15
⑤柳沢 一(愛知)20
③小野生奈(福岡)10このレースから進入隊形がはっきり乱れ始める。仕掛け人は6号艇の桐生でゴリゴリ動いて3コース奪取。この桐生を入れつつ羽野と柳沢もスローに構えて最終隊形は12645/3。ただ、乱戦ながらも内の3艇は100mを残す起こしとなり、インの吉川が素晴らしい行き足で堂々と押しきった。展示タイムは徳増に次ぐ6.72、勝ちタイムも1分47秒0の今日イチ時計で、まさに蝶のように舞う逃げきりだった。ちなみに吉川は12Rでも3コースから凄まじいターンで蜂のように差しきっている。今節のモハメド・アリは吉川で決まり?
2着は前付け3コースから十八番の早くて速いストレートパンチを浴びせた桐生。ただ、桐生は12Rの1周2マークで全速ブローが空転して転覆。負傷帰郷となった。例によって大接戦の3着争いは、百戦錬磨の前本が老獪なダッキングやクリンチなどで若手の羽野、小野らを翻弄した。
★1着・吉川(5位)、2着・桐生(21位)、3着・前本(12位)9R 並び順
①篠崎仁志(福岡)17
④江口晃生(群馬)19
②松井 繁(大阪)11
③三角哲男(東京)08
⑤森高一真(香川)08
⑥守屋美穂(岡山)075R~9Rまですべて1・2号艇のシード選手が生き残ったが、このレースで大本命の仁志がよもやの苦杯を喫した。KOパンチを浴びせたのは王者・松井。江口の前付けを余裕たっぷりに招き入れ、3コースから有無を言わさぬ一撃まくりの強打で仁志を引き波に沈めた。展開の利もあったが、スリット付近からの軽快な足捌きは明日も要注意。
2着は5コースから全速で拳をぶん回した森高。この男には、足さえ仕上がればいつでも全速まくり差しという強攻策がある。3着はその攻めに連動しつつ、バック最内からするすると軽快なフットワークで伸びた守屋。6コースから硬軟取り混ぜたパンチを放つ守屋が、今日も不気味なシャドウパンチで強い男どもを出し抜いた。
1着・松井(14位)、2着・森高(30位)、3着・守屋(35位)10R 並び順
①毒島 誠(群馬) 06
②守田俊介(滋賀) +02
⑥西山貴浩(福岡) 01
③遠藤エミ(滋賀) 03
④馬場貴也(滋賀) 06
⑤今垣光太郎(福井)07ここも6号艇の西山がゴリゴリ動いて3コース強奪。他の選手もスロー&ダッシュで折り合ったためさほど深い起こしにはならず、1マークはコース有利な毒島vs守田の一騎打ち。と思いきや、トップSの守田がフライング欠場となって戦線から離脱した。痛恨のローブローで一発退場だ。守田に代わって西山が順当に2番手を確保。3着争いは最後までもつれたが、軽量を利した遠藤が馬場との熾烈な同県争いでハナ差だけ競り勝った。
★1着・毒島(4位)、2着・西山(20位)、3位・遠藤(45位)11R 並び順
①峰 竜太(佐賀) 09
⑥原田幸哉(長崎) 08
②上野真之介(佐賀)14
③上田龍星(大阪) 11
④仲谷颯仁(福岡) 14
⑤浜野谷憲吾(東京)12ここも6号艇の原田が唯我独尊の前付けで2コース攻略。峰-上野の佐賀師弟コンビが分断したが、これが大波乱の引き金に。3コースからややスタートで凹んだはずの真之介が、見えないところから師匠の峰に強烈なカウンターパンチ! これがものの見事に師匠を捉え、9Rの松井に続く豪快な1ラウンドKO勝ちを収めた。将棋界で言うところの「恩返し」、強打を浴びた師匠もふらつきなから微笑んだかも?
その一撃でマットに沈んだはずの峰は、バック5番手あたりから2マークで起死回生のハードパンチで3着復活。弟子も弟子なら師匠も師匠。他の誰もが持ちえないパンチ力は、4号艇の明日もどこかで必ず炸裂することだろう(1着なら準決勝の1号艇に返り咲き)。2着は師弟の仁義なきクロスカウンターを尻目にすいすいと差し込んだ原田。前付け策が見事に功を奏した形だ。
1着・上野(15位)、2着・原田(31位)、3着・峰(2位)以上の8個レースを振り返って、私なりの総評は「外枠の選手がオラオラ動き、本命あり大穴ありで非常に面白い1回戦だった」という感じ。レース数が多かった今日はダイジェストのみをアップ、明日はモーター評価なども触れていきたい。あ、無理にボクシング用語を多用したら無駄に疲れたので、明日の準々決勝は普通の文面にしまーす。
ボートレース若松(福岡県・ナイター開催)のプレミアムG1「第2回ボートレースバトルチャンピオントーナメント(BBCT)」が3日に開幕、4R〜11Rで1回戦8個レースが行われた。
いきなり4Rで登場した初代チャンピオンの田村隆信に始まり、5Rはダービー王の深谷知博、6Rはメモリアル覇者の寺田祥、そして7Rはグラチャン覇者にして前検1番時計をマークしていた徳増秀樹、さらに8Rはクラシック覇者で今年の賞金ランク3位の吉川元浩と、1号艇シード選手がイン逃げ5連発の順当スタート。
最初の波乱は9Rに訪れた。ベテラン江口晃生が4号艇から当然のように前付けに動き、オールスター覇者の篠崎仁志は深イン。江口に抵抗せず、懐たっぷりの3コースを選択した王者・松井繁がまくり一撃で快勝。篠崎仁は6着と大敗してしまい、1号艇8人の中でただ1人、1回戦敗退になってしまった。
10Rは2コースの守田俊介がFに散る波乱があったが、直前のチャレンジカップを制したナイターキングの毒島誠がイン速攻で圧勝。トリの11Rは峰竜太の登場で順当ムードと思われていたのだが、6号艇の原田幸哉を入れて3コースを選択した上野真之介【冒頭の写真】がツケマイ一撃! 師匠の峰を引き波に沈めて、チャレンジカップに続いて穴男ぶりをいきなり発揮。峰はなんとか3着に残ったものの、準々決勝戦(2日目10R)は4号艇になってしまった。
各レースとも、2、3着争いはし烈を極めたが、そんな中、6人出場している女子レーサーのうち、平高奈菜が2着、平山智加、守屋美穂、遠藤エミの3人が3着でいずれも1回戦を突破。昨年は中谷朋子だけが1回戦突破だったので、やはり男女の最低体重制限差が5kgになったことが、女子レーサーたちにはプラスに働いたのだと思われる。
逆に6人中、4人が脱落してしまったのが地元福岡勢。誰よりも若松水面を愛してやまない西山貴浩【写真下・左】は毒島誠が逃げ、守田俊介がFに散った10Rで6号艇から3コースに動き、スタートはコンマ01でギリギリ残すと、道中では遠藤エミ、馬場貴也の滋賀コンビとの大接戦を競り勝って、2着で1回戦を突破。「福岡勢が負け続けていたので、悪い流れを断ち切れてよかった」と、本当にうれしそうにガッツポーズをしていた。
11Rでは仲谷颯仁が敗退、本当なら地元勢は西山だけが生き残っていたのだが、1回戦終了後の12Rドリームマッチでは8Rの2着で1回戦突破を決めていた桐生順平が転覆してしまい、無念の負傷帰郷。この8Rで4着だった羽野直也【写真上・右】が桐生に代わって繰り上がりとなり、地元勢はなんとか2人が準々決勝戦に駒を進めることになった。羽野がこのツキを生かせるかどうかにも注目しておきたい。
ボートレース若松のプレミアムGⅠ「第2回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」(BBCトーナメント)は3日、初日が行われた。1回戦は8レースのうちイン逃げが6本とおおむね順当な決着だったが、11Rは大本命の1号艇・峰竜太(佐賀=35)が3着に敗れる波乱。それを演出したのは、弟子の上野真之介(佐賀=32)だった。
6号艇の原田幸哉(長崎=45)が前づけを敢行し、進入は162/345。3コースとなった上野はスタートでやや遅れながらスリットから伸びると、1Mで原田、峰を一気に飲み込む豪快なターンでまくり切り、バックストレッチは先頭に躍りでた。そのまま押し切って、3連単2―6―1は2万3450円と、この日一番の高配当となった。
レース後は「うまくいきましたね」と笑顔を見せた上野。「ターン回りは良かった。でも、伸びは普通で、原田選手の方がいいですね」と仕上がりも悪くなさそうだ。
今年は20優出7Vと大ブレーク。6月のSG・宮島「グラチャン」で優出2着と結果も出したが、タイトルは未戴冠。師匠であり第一人者の峰をねじ伏せた勢いに乗って、短期決戦のGⅠを制しても不思議ではない。
◆プレミアムG1第2回ボートレースバトルチャンピオントーナメント 初日(3日・ボートレース若松)
平高奈菜(33)=香川=が、自身に向いた流れをしっかりとモノにした。1回戦7Rは篠崎元と大上がもつれて2周1Mで外に膨れる展開に。その隙を見逃さず小回りで差し、握って切り込んできた磯部との2着争いを制した。
「ラッキーでしたね。でも足は下がることはないけど、パンチ力がない感じ」と表情はさえない。それでも当地は11月の初おろし節に21号機を駆ってオール連対で優勝しているだけに、調整のアドバンテージはありそうだ。準々決勝戦はセンター枠から女子屈指の攻撃力を発揮する。