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『村松修二』6年の境界線【ボートレーサーコラム】

4年連続「トップルーキー」に選出
ボートレースには、将来の艇界を盛り上げる若手選手を強化・育成するスター候補選出制度が存在する。選手登録から6年以内かつA2級以上という基準のもと、特に優れた実績を残した者が選ばれる「トップルーキー」はすべての新人選手が憧れる称号だ。

ボートレーサー養成所の入所試験に9度のチャレンジを経て合格し、2014年にデビューした村松修二選手。デビューからわずか2年でトップルーキーに名を連ね、2020年で4年連続の選出となる。トップルーキーは全国で15名しか選ばれない狭き門。その栄誉は察するに余りあるだろう。

村松選手はルーキーと呼ばれるラストイヤーの2020年、『GI 第63回中国地区選手権』で見事優勝。強豪並み居る戦いでプレッシャーを跳ね除け、初めてのGI優勝戦進出で初優勝と、ルーキーらしい活躍で注目を集めた。

「トップルーキーに選出されたことは素直にうれしかったですね。先輩や後輩、共に切磋琢磨する同期、いつも応援してくれるファンの方たちを思い、自覚を持ってレースに臨みました。上位グレードの競走への出場機会も増え、選ばれたからには結果を残したい、とより高みを目指すきっかけになっています」

自分らしいレースで、結果と経験を積み上げる
新米ボートレーサーは、デビューしたその瞬間からトップレーサーとの戦いを強いられる。水上ではルーキーもベテランも横一線、手加減なしの全力の勝負だ。選手たちはレース勝率によって4つの階級に分けられ、勝負を重ねて「B2」から「B1」、「A2」、「A1」へ昇格する。

ひとたび気を抜けば降格するシビアな世界で、A1クラスの選手は約1600名いるボートレーサーのわずか20%。そんなA1にデビューからたった4年で昇格した村松選手は、これまで降格することなく、勝利を重ねている。

「僕は気持ちが前に出てしまうタイプで、同期がどんどん結果を残していくなか、焦って自分を見失ってしまう時もありました。ですがレースに必要なのは自分のスタイルで冷静に勝負をかけること。今は体重管理やプロペラ調整など準備を100%にし、常に自信を保って自分らしいレースができるように心がけていますね。それでも理想と現実の間でジレンマを抱えてしまうのですが、隙間を埋めるためにもっともっと場数を踏んで、もがいていければと思っています」

ここまで冷静に自分のレーススタイルを分析している選手は、ベテラン選手でもそう多くないだろう。誰もが勝ちを重ねたいと前のめりになりがちだが、村松選手が自分を律して勝負をかけられるのは、己の強さ、弱さを知っているからこそだ。

次の目標はSG優勝
勝利を重ね勝率が高くなると、より高いグレードのレースへの斡旋が増えてくる。最高グレードのSG競走では最上級のA1クラスの中でも特にハイレベルなレースが展開され、出場権を得るのも並大抵の努力では難しい。GI競走優勝を経験した村松選手が次に挑むのは最難関のSGだ。

「僕はこれまでの6年間、ずっと3年スパンで目標を立ててきました。ルーキーとして最初の3年は、勝利を重ねてA1クラスへ昇格すること、そしてもう半分の3年はG1レースを優勝することでした。今年2月の競走で目標を達成した今、次の目標はSGレースに出場して勝利することです」

「ルーキーとしての6年間は長いようで短かったです。中堅となるこれからはどんどん実績を積み重ね、何よりタイトルを獲りたい。もうSGに手が届く場所まで来ています。レースを楽しみ、年末に開催されるグランプリに名を連ねるトップレーサーを目指してこれからもレースに打ち込んでいきます」

どんなときも前向きに勝負を挑む村松選手。グランプリを制し、黄金のヘルメットを手にする日はもう近くに迫っている。

ボートレース芸人・永島知洋に聞いた村松選手
爽やかなルックスとは裏腹に、レースでは豪快な攻めを見せつけてくれる村松選手。同期の114期の活躍も近年目覚ましく、本人もいい刺激を受けているのでは。
焦らず自分の力を信じてレースを勝ち抜き、114期で初めてのSG制覇を目指して突き進んでもらいたい。