ボートレース福岡(福岡県)の「G1福岡チャンピオンカップ開設67周年記念」は14日、最終12Rで優勝戦が行われ、吉川元浩【写真上】がイン速攻で圧勝。通算20回目のG1戦優勝を飾るとともに、優勝賞金1000万円を獲得。今年の獲得賞金を1億1433万円(2位)とした。2着にはまな弟子の高野哲史が食い込み、見事な師弟のワンツーフィニッシュ! 3着には寺田祥に競り勝った坪井康晴が入り、2連単、3連単ともに本命決着となった。
2007年のグランプリでSG戦初優勝を飾った思い出の水面・福岡は吉川にとって本当に相性がいい。2018年の65周年記念、2019年のSGボートレースオールスター、そして今回とSG、G1戦で福岡3連覇という偉業のオマケ付き優勝となった。「福岡は地元(尼崎)よりも相性がいい。引っ越ししたいくらい(笑い)」と本人が語るように、尼崎ではG1戦こそ4勝しているものの、SG戦の優勝がない。逆に福岡はG1戦こそ今回で2勝目だが、SG戦通算4勝のうち、2勝がここ福岡なのだから、吉川の言葉には十分にうなずける。
今年は3月の平和島SGボートレースクラシックで大会連覇を達成した以外にも、SG戦の優出が1回、G1戦の優出が今回を含めて5回、G2戦では三国ボートレース甲子園で準優勝などもあり、福岡に来る前にすでに獲得賞金は1億円を突破。グランプリの6位以内の出場はほぼ安泰だったが、それでも貪欲に優勝を目指した。賞金トップの峰竜太(1億4323万円)には300O万円近い差をつけられているが、賞金順位2位でグランプリ出場を果たせば、1走目に1号艇が手に入ることがモチベーションになっているのは間違いない。
準優勝戦で弟子の高野哲史が予選トップ通過の寺田祥に土をつけたため、吉川は優勝戦の1号艇を手にした。その弟子のG1戦初優勝の夢を遠慮なく打ち砕き、師匠の貫禄を見せての優勝。マスターズ世代(45歳以上)になって、さらに進化している選手は他に見当たらないほど。次走のSG戦、蒲郡チャレンジカップでも手綱を緩めることなく、勝ちに行くだろう。
ボートレース福岡のGⅠ「開設67周年記念 福岡チャンピオンカップ」は14日、第12Rで優勝戦が行われ、1号艇の吉川元浩(兵庫=48)が逃げ切って快勝。通算20回目のGⅠ優勝を飾った。
レースは全艇スローの枠なり進入となったが、インからトップタイのコンマ09スタートを決めた時点で勝負あり。1Mの鮮やかなターンで突き放すと、後続に何もさせずに逃げ切った。
「前検で2周したときから良かったが、その状態をキープできた。最終日は準優で少しおかしかった部分が完全に直っていて、高野選手との足併せでもずっと強めでした」と、衆目一致のエース機だった高野哲史(兵庫=31)をもしのぐパワーに仕上げてみせたのだから、恐れ入る。
これで当地は18年GⅠ65周年、19年SGオールスター、そして今回のGⅠと3連続V。「地元より相性がいい(笑い)」と語るドル箱水面でタイトルをもぎ取り、賞金の上積みに成功。賞金ランク2位の座をがっちりキープした。
このまま2位以上で年末の平和島SGグランプリ出場を決めれば、トライアル2ndの初戦は1号艇となる。「もちろん(次節の蒲郡SG)チャレンジカップ次第になるけど、やっぱり1枠が欲しい。今年は本当にいろいろあったけど、何とか頑張って平和島で締めたい」と、決意を新たにしていた。