ボートレース津のGⅠ「開設68周年記念 ツッキー王座決定戦」は15日、初日の幕を開けた。メインの12レース「ツッキードリーム戦」は地元のエース、井口佳典(三重=43)がイン逃げ快勝。「足は悪くない。目に見えてグイグイという感じではないが、全体に余裕がある」と近年の津周年の中でもいい仕上がり。7年ぶり、61周年以来のVへ、まずは好発進を決めた。
一方、初日スタンドを沸かせたのは1、2レースを制した双子の松尾兄弟だった。特に2レースを制した兄・充(三重=32)は今回が地元周年初挑戦ということで気合が入っている。残念ながら機力面は少し心許なく、「道中は岩瀬(裕亮)さんの方が良かった。レース後に伸びを求めてみたが、このエンジンだと難しい部分もありそう。ターン回り重視で乗りやすくしていきたい」と中堅あるなしの足色だが、レース後には熱心に試運転を繰り返す姿もあった。
もちろん、舟足不足をカバーすべく、スタートは積極的に行く構えだ。初日2レースはコンマ07のトップタイミングで「スタートは行けるだけ行きたい」とこの点は地の利をフルに生かせる。津は先月に走った(優出2着)ばかりだが、当時は11走して平均コンマ14と当地のスリットは信頼度抜群。「まずは予選突破を目指して頑張る」と、予選唯一の2回走りとなる2日目に集中する。松尾兄弟は1998年9月3日生まれ。ただ、期は違い、充は112期、拓は114期。
ボートレース津の「G1開設68周年記念 ツッキー王座決定戦」が15日に開幕。初日はオープニングから10Rまでが追い風1mの微風。11Rと12Rは無風のベタ水面で行われた。静水面になるとインコースが断然有利。初日の決まり手はイン逃げが最多の9本、まくり差しは2本、差しが1本だった。配当面では4R(1着安達裕樹) と9R(1着磯部誠)で万舟券が飛び出した。
初日は話題が豊富な一日だった。まず1Rでは双子である松尾ブラザーズの弟・松尾拓【写真上・左】が出走。インからコンマ14のトップスタートを決めて逃げ切った。「ペラをたたいてチルトを0にして行きました。しっかり舟が返って来ましたね」と白い歯をのぞかせた。
続く2Rでは兄の松尾充【写真上・右】が出撃。こちらも同じ1号艇だったが、インからコンマ07の踏み込みで押し切った。「(弟に)続くことができて良かったです」とホッとした表情。「足は普通ぐらいあると思うけど、ターン回りが気になりますね」と勝ち星こそ挙げたが、仕上がりには満足していなかった。
28歳のバースデー勝利を決めたのが永井彪也。後半2走目の7Rでコンマ04のイン速攻劇だった。「試運転からターン回りはしっかりしていると思っていましたが、全体的に回転不足でした」と足に関しては課題を口にしていた。
最後の12R「ツッキードリーム戦」は、地元の総大将・井口佳典【写真上】が絶好枠で登場。危なげなく逃げ切った。「様子を見ながらだったけど、いいスタートが行けましたね」と笑みこそなかったが、納得の表情。今回手にした33号機は評判機のひとつだが、これについては「前検から良かったし、バランスが取れています。いいエンジンの手応えはあります」と優勝を意識することができるパートナーだ。
井口は賞金ランキング15位。蒲郡で行われるSGチャレンジカップはフライング休みなだけに、今節はしっかりと賞金を積み重ねておきたい。同時に2013年7月以来、4回目の地元周年制覇に燃えている。
2日目は12Rで「ツックンドリーム戦」が行われる。
<津2日目12R ツックンドリーム戦>
1枠 峰 竜太 (佐賀支部) 賞金1位
2枠 新田 雄史 (三重支部) 賞金12位
3枠 原田 幸哉 (長崎支部) 賞金32位
4枠 太田 和美 (大阪支部) 賞金40位
5枠 今垣光太郎 (福井支部) 賞金45位
6枠 平本 真之 (愛知支部) 賞金14位今年の賞金ランキング1位・峰竜太は初日2、3コースから2、5着発進。競り上がっての2着とまくり差し入れず中団接戦の5着だったが、足は普通以上の気配。また、今年の津では4節間にわたりオール1、2着を続けてきた地元の新田雄史は、28%機で初日1走目からセット交換の大整備。結果は4、6着とパワー感がまだまだだった。