福岡支部所属の大山千広選手を紹介していきます。
ご存じの方が多いとは思いますが、今や女子ボートレース界、いやボートレース界の顔と言ってもいい大山千広選手をピックアップしないわけにもいきませんので解説していきたいと思います。
大きな特徴は、親子でボートレーサーという事です、お母様の大山博美さんも元ボートレーサーなのです。
初の1着が大山博美さんと同じレースだったという事もいかに彼女がスター性を持っているかがわかると思います。
プロフィール
身長:161cm・体重:46kg
血液型:O型・支部:福岡
出身地:福岡県・登録期:116期・級別:A1級
2020TOPルーキー
トップルーキーQ&A
トップルーキーコラム
急激に力をつけてブレイクした2018年。この年の最優秀新人に選出され(女子では史上3人目)、大きな期待を集めて2019年を迎えている。そしてその19年、大山千広はさらなる大ブレイク! ヒロインの座に一気に駆け上るとともに、すでにボートレースの顔とも言うべき存在感を身に着けている。
19年はまず、G2レディースオールスターのファン投票1位というトピックで注目を集めた。さらに驚かせたのは、SGボートレースオールスターだ。これがSG初出場となったのだが、ファン投票はなんと4位。並みいるトップレーサーを押しのけて、初めてのSGでいきなりドリーム戦に出走している。2戦目にはSG初1着もあげた。
夏になると、プレミアムG1レディースチャンピオンに初出場初優勝。史上最年少優勝でもあった。しかも怒濤のピンラッシュを見せ、3着1回以外はすべて1着という好成績。デビューからわずか4年3カ月でタイトルホルダーとなった。勢いはとどまるところを知らず、11月にはG1福岡チャンピオンカップで優出。男女混合G1でもしっかりと結果を残してみせた。その後のSGチャレンジカップでも予選突破。もはやその活躍は女子の域を超えている。
年末のクイーンズクライマックスは優勝を逃したが、女子では賞金トップ。また、20年前期適用勝率も女子1位だ。これらの活躍を受けて、19年の優秀女子選手も獲得。新人王を獲った翌年にいきなり女子MVPとは、まさに横紙破りのスーパーレディーとしか言いようがない。
それでも大山自身は、まだまだ発展途上の自身を評し、20年はSGやG1で揉まれることでさらなる成長を遂げたいと向上心に溢れている。いったいどこまで強くなるのか、実に楽しみ。順調にいけば女子のあらゆる記録を塗り替えるだろう。
『大山は違う…』。先輩レーサー、それも男性の多くがこう言う。違うのは操縦技術の高さ。体重が軽いぶん有利というのではなく、対戦相手がセンスとテクニックで完敗を認めざるを得ないレベルだというのだ。
例えばSGレーサー菊地孝平は、『彼女とレースやターンテクニックについて話しをしたことがあるんですが、いきなり核心を突く質問をしてきたんです。話しのフェーズが合うというか、聞いてくることの質が高いというか…』と驚きを隠さなかった。
一昨年から課題としてきた「体幹を駆使したターン技術の向上」はかなりのレベルに達しているが、それでも「まだまだできていない」と自らを戒める大山。「もうこの辺で…」と、見切りをつけることがない探究家だ。『山頂は見えてから遠い』というが、見るだけで満足せず実際に到達する意志を感じさせる女性である。
『優秀女子選手』に輝いた2019年は、蒲郡レディースチャンピオンで優勝するなどV5。SG初舞台となった福岡オールスターはいきなりドリーム戦4号艇となって関心を独り占めにし、2日目には水神祭を果たした。その後、ボートレースメモリアルとチャレンジカップで腕を磨いたが、グランプリシリーズ戦ではF。さらに、女子賞金ランキング1位で臨んだ徳山クイーンズクライマックスはエンジン出しに苦しみ結果を残せなかった。きっと、「2020年こそ!」と定めていることだろう。
そんな厳しい勝負の世界にありながら、いつもおだやかなのは何故だろう。過密なレース日程を縫うようにしてオフにはイベントのオファーがくるが、大山はほとんど断らない。空いている限りリクエストに協力するのはまぎれもなく『感謝』の気持ちがあるからだ。大山は自分のためだけでなく、人のために走っているように見えてしかたない。それはきっと、選手を目指すきっかけをつくってくれた「憧れの母でありかっこいいボートレーサー」だった博美さんあってこそだろう。実にほほえましい。
美しく清楚でありながら強い。そして包容力があって優しい…。大山千広はまさにボートレース界のシンボルである。
2021年インタビュー
2021年のスタートは、今や人気、実力ともにトップクラス、その上とってもキュートで親しみやすい、私も大好きな選手から。前回このコラムに出ていただいたのが約2年半前。『今期は絶対A1になりたい!』と言われて有言実行継続中の大山千広(24=福岡)選手にお話をうかがってきましたよ。
--前回の取材からしっかり結果も残されてきて、ご自身で一番、手応えや成長を感じている部分ってどの辺りですか?
大山選手 実は、周りの方にそう言ってもらうほど、自分の中ではすごく変わったとか、成長したって実感があんまりなくって…。
--えっ? そうなんですか?
大山選手 はい。全然ないというか、逆に記念とか行くようになって、上との差をすごく感じるようになったんで…。そういう成長とかっていう感覚が余計ないんですよねぇ。去年、一昨年はその“差”をすごく感じる年でした。
--なんだか意外な答えですけど?
大山選手 もともと、あんまり人よりできなかったので…。スポーツも全然でしたし勉強とかもそうなんで、たぶん『できない』が基準というか、私の中でベースになっちゃってるので、まだまだだなぁと思うことしかないですね。
--そう思いながらも、この成績を取り続けられるってすごいことだと思うんですが?
大山選手 それは単純に舟に乗るのが楽しいし、好きだからだと思います。
--大きなレースに出場される中で、見える景色も少しずつ変わってきているんじゃないですか?
大山選手 そういうのは、すごくありましたね。例えば、一昨年は本当に技術! 特に、ターンの技量の差をすごく感じて、これだけの差をどうしたら埋められるんだろう? ってすごく考えた1年だったんですけど、去年はそれプラスメンタルっていうのをすごく考えさせられました。F2したのもあるんですけど、記念走ってる人たちのメンタルの強さと、モチベーションの高さ! 同じくらいの技術がある人ってA1の中でもたくさんいるんですけど、その中でも記念とかを走ってる人たちの貪欲さとかメンタル的なものをすごく感じましたね。
--F2のお話が出ましたけど、どんな風に切り替えたんですか?
大山選手 かなりショックはショックだったし、出られなくなったレースとかもたくさんあって「あー、もったいないことしたなぁ」って思ったんですけど、この中で勉強できることもたくさんあるんだろうなって思って、割と早めに切り替えましたね。そのF2してからも記念が3つあったので、そこをどう走るかとかすごく勉強になりました。
--デビューされてからいろんなことを越えて来られたと思うんですが、今ご自身ではどんなふうに感じていらっしゃいますか?
大山選手 そうですねぇ。一昨年、記念に行けるようになって、やっとスタートラインだなあって思ったんですよ。でも、そこからまだ結果も出せてないですし、まだあんまりスタートラインから進んでいないような感覚ですね。
--えっ? そうなんですか?
大山選手 やっぱり記念とかですごい差を感じて、ほんとに自分って下手なんだなぁって毎回打ちのめされるんです。でも、私もそういう風になりたい! ってすごく思うし、特に技術面は、舟を向けてからの速さというか…、スピードを持った全速ターンって誰でもできるんで、それを生かしたままのまくりだったり差しとかも…もっとこうなんて言うか、女子戦じゃやってないようなターンをもうちょっとできるようになりたいですね。みんなが走りたくても走れるわけじゃない、すごくいい経験ができてるから、その1個1個を自分の糧にしたいなぁと思って走ってます。
--そんな中、(第5回)レディースオールスターは1位で選出されました。
大山選手 正直(去年は)後半の方は休んでましたし、レディースチャンピオンも全然結果出せなくて、記念も駄目だったんで、それでもこんなに応援してくれる人がいるんだなって思うと、こういうネガティブな考え方してちゃ駄目だなって思いましたね。特に、あれだけこう数字で目に見えて出ると、これだけ応援してもらってるんだってグッとくるものがありました。
--ダントツ(2万8049票)でしたもんね。
大山選手 そうですねぇ。でも、自分のこれからの成長とか、たぶんそういう期待とかも込めて入れてもらってる票数だと思うので、その辺りは一緒に背負って頑張りたいなって思いましたね。
--しかも芦屋ですものね。
大山選手 そうですね。芦屋は一番練習させてもらってますし、やっぱり一番好きな場ですね。でも、実はまだ芦屋で優勝したことないですし、私、レディースオールスターの結果が毎回すごく悪いんで、ちょっとそろそろ…と思ったんですけど、気合を入れ過ぎるのはやめて頑張ろう! と思いました。
--それはやっぱりメンタルを考える1年があったからこそですか?
大山選手 そうです。例えば、一昨年のクイーンズクライマックスも初めてちょっとこう舞い上がってたというか、浮足立ってたなって終わった後に気付いたんですよ。どちらかと言えば、いつもは冷静な方なのに終わってみて、何かすごくやらなきゃいけない! って思い過ぎてたなぁって思って。
--背負い過ぎてた?
大山選手 そうかもしれないですね。なんかすごい、いっぱいいっぱいになった節で、楽しくなかったなぁというか…。レースなんでそんな楽しいとか言っちゃ駄目だと思うんですけど、すごくしんどい節だったなぁと思ったんで、それは良くないなって気付きましたね。終わってみて。
--しっかりファンの皆さんの思いに応えようという責任感が強かったんですね?
大山選手 そうなんですけどねぇ。でも、誰もが1位で行って、そういう緊張感とかプレッシャーとかって感じられるものじゃないんで、いい勉強になったなぁと思います。
--では、その経験も踏まえて、芦屋の第5回レディースオールスターに向けてファンの方にメッセージをお願いします。
大山選手 やっぱり1位で呼んでいただいたっていうのはすごくうれしかったし、それが今回芦屋なので、気合入り過ぎるのをちょっとだけ抑えて、あえて抑えてしっかり優勝を目指したいなって思います。
意外なお話も飛び出した今回。大山選手の繊細さ、そして強くあろうとするからこその自分への厳しさがとても格好良くて、まぶしくて。未来の大山選手がもっともっと楽しみになりました。
--先日、YouTubeで平山選手や峰選手との対談をされていましたけど、トップレベルの選手とのやりとりって、やっぱり刺激になるものですか?
大山選手 すごくなりますね! 例えば、峰さんは、どちらかと言えばすごく自信に満ちあふれてる強気なコメントとかもされますし、自分とはすごく違うというか逆の存在だなぁと思うんですけど、でも、その峰さんもメンタルトレーニングとして、あえて自分を奮い立たせるための言葉だったりするのを知って、もうちょっと私も「私だって勝てる!」と思ってレースに行けるようになりたいなって思いました。
--目標は?
大山選手 グランプリを見てたら、あの18人で走ってみたいなってすごく思いますし、最終的にはSG取りたい! っていうのがありますね。せっかくこの仕事に就いたんですから。
F2休み期間に更なる進化へ
人物評
まずは何と言っても母親の存在が重要になってくるでしょう。ボートレーサーになったきっかけも母の影響とハッキリとおっしゃっていますので、今の大山千広選手を語る上で、母親の大山博美選手は欠かせません。母親も元ボートレーサー
2018年10月に現役を引退
1987年11月に福岡で61期生としてデビュー。古賀武日児さん率いる筑豊軍団の一員になった。
5年目にA級に昇格すると、2000年後期からはA級の常連になり、A1級にも3回ほど昇格。レディースチャンピオン(女子王座)には18回の出場があり、97年の蒲郡、01年の多摩川で2回優出がある。04年と08年にはG1九州地区選手権にも出場。2回の出場で3勝を挙げている。
大山千広選手のボートレーサーへの道を目指すと言ったときには最初は賛成しなかったそうです。
ですが、引退の理由の1つの要因に娘、大山千広選手の成長も上げており、引退してからは大山千広選手の活躍を楽しみにしていて、何より凄い事をやっていると素直に褒めていました。ただ、恐怖からリアルタイムではあまりレースを見れないとも・・・やはり親子ですね。
大山千広選手の幼少時代
大山千広選手は、中学・高校ともに部活では「陸上部」に所属していた。
中学校では短距離走をメインで行っており、高校になると3年ではキャプテンを務め、七種競技で活躍する選手となった。大山千広選手の「中学の陸上部時代」のエピソードで、大会直前になって「走りたくない」と言い出したことによって「根性なし」と呼ばれたという話があるが、そんな一度は「根性なし」と呼ばれた大山千広選手が、今では競艇女子選手を引率する、大活躍する女子レーサーへと進化した。
その背景には厳しい やまと学校時代を乗り越えたという、自身があるようだ。「やまと学校」が厳しいのは有名で、大山千広選手も訓練時代には「辞めたい」と母に泣き付こうとしたが、母、大山博美選手はその時レース中で携帯電話での連絡は取れなく(レース期間中は外部との接触ができない)、それを聞いた母はすぐに手紙を書いて送ったそうだ。
その母からの手紙には「一緒に走りましょう」というような内容が書かれてあったそうで、受け取った大山千広選手は、それが励みとなり「一緒に走りたい」と思うようになって、最後まで諦めなかったと言う。
やはり先にプロで活躍していた母親の存在があってこそ、今の千広選手の姿があるのだろうと思わせる、暖かいエピソードだ。
抜群の実力・ルックスから様々なメディアに取りあげられている
今、ボートレーサーで1番メディアに登場している選手と言えます。そういった観点からも、ボートレース界への貢献は大きく、ボートレースの人気向上に大山千広選手は大きく影響を与えています。
大山千広選手Q&A
結果・成績が素晴らしい
いくら親子レーサー、ビジュアルが可愛いからと言ってここまで注目を浴びるわけがありません。結局が大山千広選手が素晴らしい成績を残してきているから、ここまでの人気と注目を浴びているのです。
最年少でプレミアムG1のレディースチャンピョンに優勝しましたし、今年も絶好調です。
2018年3月 下関オールレディース
2018年10月 津ヴィーナスシリーズ
2018年11月 児島オールレディース
2019年5月 鳴門オールレディース
2019年6月 江戸川ヴィーナスシリーズ
2019年8月 蒲郡レディースチャンピオン
2019年10月 常滑一般戦
2019年11月 宮島オールレディース
2020年1月 常滑オールレディース
2020年4月 桐生ヴィーナスシリーズ
2020年5月 若松ヴィーナスシリーズ
2020年6月 児島ウエスタンヤング
2020年6月 下関ヴィーナスシリーズ
抜群のスタート力が要因の一つ
ターンなども勿論素晴らしいのですが、男子に混ざってしまうとそこまでに抜き出たものではないのですが、大山千広選手のスタート力は男子選手が混ざってきても確実にTOPレベルにあります。
ここ一番のスタートは本当に凄まじい物があります。
これからも、抜群のスタート力を武器に全てのレースで活躍して、いつかは夢でもあるSGを制覇して頂きたいです。
下記の平均スタートタイムを見て頂いてもわかると思いますが、本当にスタートが早い選手です。SG平均スタートタイムが0.11は本当に素晴らしいです。ここ一番での強さ、気持ちの強さが表れています
グレードが高いほどスタートが早いという結果になっています。大舞台に強いメンタルという事も数値でも表しています。
何かの動画で、親友の勝浦真帆選手が千広はメンタルお化けと言っていたのを思い出しました。
戦績 2020/7/15現在まで
グレード別成績
グレード | 出走数 | 1着数 | 勝率 | 3連対率 | 優勝 | 平均ST |
---|---|---|---|---|---|---|
SG | 42 | 5 | 6.02 | 35.7 % | 0 | 0.11 |
G1 | 71 | 18 | 6.14 | 42.2 % | 1 | 0.12 |
G2 | 57 | 10 | 6.18 | 49.1 % | 0 | 0.15 |
G3 | 264 | 83 | 6.54 | 67.8 % | 7 | 0.15 |
一般 | 761 | 164 | 5.59 | 56.3 % | 6 | 0.16 |
総合 | 1195 | 280 | 5.88 | 56.9 % | 14 | 0.15 |
コース別の成績
コース | 出走数 | 1着数 | 1着率 | 2連対率 | 3連対率 | 平均ST |
---|---|---|---|---|---|---|
1 コース | 217 | 142 | 65.4 % | 75.5 % | 83.8 % | 0.14 |
2 コース | 128 | 41 | 32.0 % | 56.2 % | 75.0 % | 0.16 |
3 コース | 150 | 33 | 22.0 % | 51.3 % | 70.6 % | 0.13 |
4 コース | 178 | 33 | 18.5 % | 35.3 % | 59.5 % | 0.14 |
5 コース | 212 | 23 | 10.8 % | 28.7 % | 51.8 % | 0.15 |
6 コース | 310 | 8 | 2.5 % | 10.3 % | 26.1 % | 0.17 |
コース別の決まりて
コース | 1着数 | 逃げ | 差し | まくり | まくり差し | 抜き | 恵まれ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 コース | 142 | 138 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
2 コース | 41 | 0 | 27 | 11 | 0 | 3 | 0 |
3 コース | 33 | 0 | 7 | 16 | 5 | 4 | 1 |
4 コース | 33 | 0 | 10 | 15 | 5 | 3 | 0 |
5 コース | 23 | 0 | 2 | 4 | 13 | 4 | 0 |
6 コース | 8 | 0 | 2 | 3 | 2 | 1 | 0 |
まとめ・動画・追記
2020/10/17からF2のフライング休みに入りました、年末のクイーンズクライマックスには出場できますが3ヶ月の休みになります。
良い休養にして、年末と復帰してから頑張って貰いたいです。
藤田ニコルさんとの動画
大山千広トークショー
大山千広プライベート
今のボートレースの人気は女子がけん引していると言っても過言ではありません。その女子レーサーの中の人気実力ナンバーワンが大山千広選手になります。夢はSG制覇する事なので、是非その夢を近い将来に叶えて頂きたいです。
頑張れ大山千広!!