西山は4日目7Rのイン戦で、桐生の捲り差しに屈して2着に惜敗した。「むちゃくちゃ悔しいですね」とレース後には感情をむきだし。「足は良かった」とようやくエンジンが仕上がってきた矢先で出ばなをくじかれたのだから、悔しい気持ちを前面に出すのも無理はない。
準優11Rは5号艇となった。「勝負なのでコースは何をするのか分からない。臨機応変に行く」と前付けも示唆。ピット離れ仕様にしてスロー水域に潜ることも十分考えられる。いずれにしてもレースのキーマンはこの男。進入から注目したい。
チャレンジCの準優メンバーが出そろい、グランプリ(GP)出場者もさらに絞られた。ボーダー付近の守田と池田が予選落ちに終わったため、14位の松井が完全に当確。3年ぶり23回目のGP参戦が決まった。今大会不参加の井口は、わずかながらも19位以下に転落する確率を残している。賞金16、17位の西山と前本が出走する準優11R終了まで、お預けだ。
スーパースター峰がまさかの予選落ちとなった。前節の津周年に続いて2節連続。優勝回数0の蒲郡は方角が悪いのか…。1月の一般戦では準優1号艇ながら捲られて敗退。
その後の4月65周年記念では優勝戦に1号艇で進出したが、転覆してまたしてもVを逃した。正に鬼門になっている水面。「仕方ない。3日目の減点で流れが向かなかった。グランプリに向けて切り替えていく」と気持ちを整理して前を向いた。年末の大一番に照準を合わせて7、12Rも全力投球だ。
ボートレース蒲郡のSG「第23回チャレンジカップ」は27日、激戦の予選最終日を終了し、5日目(28日)9~11Rで行われる準優勝戦に出場するベスト18が出揃った。
予選をトップ通過したのは稲田浩二(兵庫=35)。4日目10Rでもインから力強く逃げ切って5戦3勝2着1本3着1本の素晴らしい成績で、準優勝戦11R1号艇を勝ち取った。機力に関しては中堅の域を出ないとのことだが、リズムはまさに最高潮! 自身初となるSG優勝戦の大舞台へ、しかもポールポジション・1号艇で迎えられるか、注目される。
一方、同時開催中のGⅡ「第7回レディースチャレンジカップ」は4日目を終えて寺田千恵(岡山=51)が5戦2勝2着2本3着1本の〝大暴れ〟を見せて、得点率首位を独走中! 機力の裏付けもあるだけに、このまま一気に優勝戦1号艇を獲得しそうな勢いだ。
現在、女子賞金ランク14位からの勝負駆けの真っ最中だが、クイーンズクライマックス9年連続皆勤への視界は極めて良好と言えそうだ。
また、得点率2位は守屋美穂(岡山=31)だが2日目以降、白星を挙げられず、優出争いはシ烈を極める。今夏の多摩川PGⅠレディースC覇者の平山智加、賞金ランク12位ボーダー上の大滝明日香はともに1、2着条件の勝負駆けとなる。
熱戦が続いたボートレース蒲郡のSG「第23回チャレンジカップ」は27日、激闘の予選を終了。28日・5日目に行われる準優勝戦進出の18人が決定した。
今大会はいつになく関東勢が好調で、4選手が準優ラウンドに勝ち上がった。準優9Rには久田敏之(群馬=39)と村田修次(東京=47)。10Rは毒島誠(群馬=36)と桐生順平(埼玉=34)のそれぞれ2人ずつが1、2号艇を固めるメンバー構成となった。
その準優3番で本紙が注目するのは9R1号艇の久田だ。3号艇で出陣した予選ラストの4日目3Rは進入争いが激化。それを見極め、5カドに引いてコンマ12のトップスタートから握って攻めるレースで2着を確保。初出場のチャレンジカップで予選突破を果たし「今節はツキがあるし、流れも悪くない」と、5戦2勝2着2回の4連対でまとめた予選道中を振り返った。
68号機はもともと好素性でそのパワーを今節もしっかりと引き出している。「足は伸びを中心に良くて、上位級だと思う。エンジンがいいのでスタートも決めやすい。3日目から仕上がっている」と胸を張るデキの良さだ。
今大会の選考順位は最下位の34位ということで、予選は1号艇と6号艇がこない立場。「1と6がないってことは、攻めのレースをしないと、このクラスでは絶対に勝ち切れない。だからこそ、この伸びを生かしたレースをしようと心掛けたのが良かったんじゃないですかね」と、自身の描いたビジョン通りの流れを作り上げている。
SGはこれが12回目の出場で5度目の予選突破。中でも3年前の平和島「第64回ダービー」では、予選トップ通過を果たしながら、準優勝戦で痛恨のFに散った苦い思いは忘れることができない。
「あの時の失敗があったからこそ今がある。(引退した)今村(豊)さんが一緒になって泣いてくれて『お前がスタートを行かんで誰が行くんだ。得点率トップで攻めない方がおかしいだろ』って言われて、それを次に生かさないといけないと思ってここまでやってきた。あそこで腐らずにやってきたことが少しずつ実を結んでいるかな」
久田の実父・正晴氏は、今年10月に引退した今村豊氏と48期同期だった縁もあり、その恩に報いたい気持ちも強い。「大きな失敗をしても、それとうまく向かい合えるようになったことが、人間としてもレーサーとしても成長できているように思う」と、不惑を前にして達観している。
ここ蒲郡で当時のリベンジを果たすつもりだ。