ボートレース大村のSG「第67回ダービー」が20日に開幕する。ダービー出場資格は昨年8月1日~今年7月31日までの勝率上位選手。今年のボーダー勝率は7・19で1年間、コンスタントに高いレベルでの成績を継続することが条件だ。出場回数の多さは「長期間にわたりハイレベルな成績をマークしている」ことを意味しており、トップレーサーの証明とも言える。直前連載「不滅のBOATRACE」第2回は「ダービー常連の誇り」に迫った。
ダービー最多出場は8日に引退した今村豊さんの29回。現役では今回が24回目の松井繁。SG12冠、GⅠ58V、生涯獲得賞金38億円超という数字とともに長年「王者」として君臨してきた航跡となっている。賞金ランクは17日現在で11位。3年ぶりのグランプリ出場はほぼ確実となっているが、2016年に賞金王決定戦となるGP優勝戦(1着賞金・1億円)への進出を決めた時に「この優勝戦に出るための今年1年間の予選がやっと終わった」という名言を残したように王者のターゲットはあくまでもGP制覇。今大会も賞金ランクを一つでも上げるために執念の走りを見せる。
大会最多優勝は今村豊さんと瓜生正義の3V。瓜生は「若い時は師匠の古賀武日児(たけひこ)さん、から『ダービーで優勝してほしい』と言われていたのでダービーを取りたい気持ちはあったし、ダービーを走るんだって気持ちは強かった」と振り返る。
今年は13優出4V。その内容もGⅡ以上で10優出2Vとハイレベル。この安定感について「エンジンがムチャ出ないということがない。突き抜けることもないけど、まずまず出せているし、調整、エンジン出しに不安や迷いはない」と説明する。現在、賞金ランクは7位。GPトライアル2ndから出場できる6位以上を目指しての戦いとなる。
2015年・浜名湖大会、2018年・蒲郡大会で優勝と最近の活躍が光る守田俊介も21回目の出場という常連。「毎年ダービーに出たいと思っている。自力で出られるSGなので…。全部のSGの中でも一番思い入れが強い」と言葉に力が入る。今年8VでSGでも平和島クラシック、住之江オールスターで優勝戦に進出と活躍。「調子はいいと思う。今は流れがきている。流れは帳尻が合うようになっているんですよ」とひょうひょうとした口調ながらも自信をのぞかせる。
出場20回目となる今垣光太郎も闘志満々だ。「勝率を取らないと出ることができないレースなので重みがある。それにダービーは名前がいい(笑い)。僕の1番はファンが応援してくれるから出られるオールスター、2番がダービー。何度、出てもワクワクするし楽しい」と思いを明かす。さらに今回はGP出場のひと足早い勝負駆けで「チャレンジカップへの勝負駆けでもあるので最低、優出しないといけないし、優勝を狙って最善を尽くす」と気合は最高潮だ。
松井繁選手の賞金王決定戦となるGP優勝戦(1着賞金・1億円)への進出を決めた時に「この優勝戦に出るための今年1年間の予選がやっと終わった」は本当に名言だな!!
ベテラン・常連の活躍も期待!!